カウリスマキの「枯れ葉」

昨日の土曜の午後に有楽町にある映画館でアキ・カウリスマキ監督の新作「枯れ葉」を観てきました。なんだろう、この鑑賞後の豊かな気分は。痛快、ほのぼの、幸せ、優しさ……全部そうで、全部それだけじゃない。うまくいかないことと、うまくいくこと、一人の…

年賀状を書く気が起きない件

十日ほど前に神奈川県の三浦半島、相模湾に面した葉山町よりちょっとだけ南の(ここの住所は横須賀市になるそうです)立石海岸で日がな一日過ごしていた休日がありました。そのときに岩場の近くの海面に、ここだけこんな風に海底に日の揺らぎの模様が見て取…

師走は上滑るように時間だけ過ぎる

人馬一体って言葉がありますね。馬じゃないけど、むかし、二十代三十代の頃に、250cc排気量のオートバイに乗って遊んでいました。毎日乗っているときは自然と身体とオートバイが人馬一体というのか人単車一体な感じになって運転しているけれど、例えば風邪を…

一転、寒くて風が強かった日曜

写真は15日の金曜日、日比谷通りに面した第一生命ビルのビルの前だったと思います。 と、二日前の写真を載せましたが、今日、12/17日曜日は大磯(神奈川県中郡大磯町、明治の政治家たちの別荘がたくさんあった相模湾に面した町で、日本で最初に海水浴場が開…

夜の日比谷通

真夏の気温が例えば36℃37℃になると、人という動物として生命の危険を感じてしまうから、それはもう大変に辛くて、熱中症への対策などもあれこれ話されるが、12月に20℃を越えるなんて、そんな真夏を上回る異常気象で、その理由が人の暮らしに根ざす地球温暖化…

続く小春日和

神奈川県茅ケ崎市の市役所や文化会館と道を挟んだ東側に茅ケ崎中央公園がある。カフェがあるわけでも花畑が整備されているわけでもなく、ちょっとした噴水みたいなのはあるけど大抵止まっていて、カフェやら、あるいはバスケットコートやテニスコートもなく…

がんばらなくてもいいじゃないか

私は理科系出身なんです。主に理科系の方が進めるいろんな分野の技術の進化によって、人の暮らしが大きく変わって来た。身の回りの道具に置き換えると直近ではスマホやPCがその代表例で、その革新がもたらした便利で安全で効率的でスマートな生活。でもそれ…

風景に浸る

最近このブログに、何度も同じことを書いていますが、冬とはいえ、快晴の下、太陽の光が降り注ぐ南関東の真昼間はとても暖かいのです。今日は最高気温が、まず18℃もあったうえに、燦燦と太陽が照っていて、コートもセーターもいらない。そんな小春日和の日、…

ブログを毎日アップすることへの拘りを捨てること

先日、某町を歩いていたら、西日がさし込む住宅街の大きなお宅(会社?)に、このようにケーブルカーが物置として使われているのを見つけました。廃車になった自動車(バスやワンボックス)や貨車を物置として再利用しているのはときどき見かけるけれど、ケ…

見る前に跳べ

新宿御苑に近い路地に面した古く小さなビルの二階か三階に写真のギャラリーを併設した写真集書店(出版も行っている)蒼穹社がある。写真はそのレトロビルの階段で、右側のドアにOPENという札が掛かっているのが蒼穹社(だったかな・・・)。四谷から新宿御…

小山

写真は2023年2月、栃木県小山市の駅前ロータリーです。右側に写っているのはたぶん新幹線の駅です。反対側の東口はすぐ近くに白鳳大学があって、再開発された新しい街で、古い建物やあったかもしれない入り組んだ路地の飲食街なんかは(地元の人なら知ってい…

スズカケ類

真っ赤な楓と黄色の銀杏が街の紅葉の花形だろうけれど、夕暮れ時の逆光を受けて臙脂色に輝く桜だってきれいだし、茶や黄色になるこんなスズカケ(だと思いますが図鑑を見るとスズカケの葉はもうちょっとギザギザしているからちょっと違っているかもしれませ…

続 南関東のサンルームのようだった縁側

炭酸飲料が吹きこぼれるように、逆光の場面にオールドレンズを向けると、コーティングされていないレンズの表面から反射した迷光が鏡銅の中を、ビリヤードの玉のように飛び回り、それが白い光となって画面に降り注ぐ、そういうイメージではなはだしいフレア…

南関東の冬の縁側

昨日の快晴の日曜日、小田原市文化財課が主催してくださっている文化財建造物、秋の観覧会というイベントに行ってみました。小田原市が管理している建造物の一般公開。このうち箱根板橋地区の四つと鴨宮の一つ、計五つを回ってみました。カメラはAPS-Cセンサ…

哀しい妖精

5年前、2018年の秋に撮った写真を見直していたら、1970年代後半?ずいぶん人気のあったジャニス・イアンのレコードジャケットが飾ってあるバーの写真が撮ってありました。場所は東京都写真美術館の横のブリックロードって言ったかな、数軒、飲食店が並んでい…

10年前の六義園

写真は10年前、2013年の12月上旬の東京は六義園の紅葉です。前も書いたかもしれない話。私が30歳頃にご定年を迎えていたSさん(いまご存命なら100歳近い)は下町、尾久のあたりに生まれ育った江戸っ子だった。一度だけご自宅にお邪魔したことがあった。彼は…

学生時代に読んだ本

二十代後半の、それぞれ違うロックバンドで歌を歌っているらしい女性二人がやっているポッドキャスト番組がどういう分析の結果なのか、おススメに出ていたので、最新回を聴いてみたら、なんだかちょっと面白いので、もうひとつ聴いてみようと、相当前の回を…

青い夜

使っていたデジタルカメラの画素数が300万画素、500万画素、700万画素、1500万画素、2400万画素・・・と買い替えるたびに画素数が増えてきた。買い替えるたびに「えっ、思ったよりずっと良くなって、スゲー」と思ったもので、買い替えるまではこれで十分と思…

チキンカツ定食 900円

先日、横浜を歩いていて、午前10:30頃だったろうか、早くもオープンしている町の昔からずっとあったように思える洋食屋さんに気が付いたので、少し逡巡しつつも、思い切ってドアを押してみた。ランチは、ポーク生姜焼き、ビーフクリームコロッケ、メンチカ…

ドーナッツを買っていた秋

今度は10年前の写真から拾い出しました。店に貼られた写真のモデルがドーナッツを食べているから、この店はミスタードーナッツなのだろうか?ファッションや広告に詳しい方なら、この写真を見て、今ではないな、十年くらい前の感じだな、と判るんだろうか?…

13年前の読書

13年前の11月の写真を見ていたら、自分が電車の中で本を読んでいる、その自分の手元を写真に撮ってあった。自分はいまこうして本を読んでいるのに、それなのにその自分の様子を、写真に撮っておこうと思う気持ちはどうして起きるのか?写真を撮るとき、自分…

次の時間に

例えば、誰かが目の前にいて、最近はどう?と聞いたら、どうって・・・べつに、相変わらずカメラを持って散歩していますよ、と言うのだろうか。古い日本映画だけれど若手落語家の青春の日々を描いた森田芳光監督の「の・ようなもの」のなかで落語家の師匠が…

秋深まる

11月も下旬となり、ずっと残暑というより夏が終わりを知らぬかのように10月おわりまで続いた「名目上の秋」も、11月の中旬と下旬だけは、秋になった感が戻り、いまや「とくに紅葉の名所でもないけど街路樹が黄色や茶色や臙脂色に色づき」「日が暮れるのが早…

落ち葉焚き ラジオのこと

たき火という童謡の歌詞では垣根の曲がり角で落ち葉を焚いている。私が10歳以下の子どもの頃はだいたい1960年代、その頃には、この歌詞の通り、近所では秋になると集めた落ち葉を焚くための焚火の煙がゆらゆらと立ち上るのは当たり前にあった。ときには父が…

小春日和の散歩

横浜は坂が多くて、坂が多いということは、低い土地と高い土地が複雑に絡み合っている。写真を撮ったこの場所はJR石川町から坂を上がったところにあるイタリア山公園。その敷地内にこんな風に向こうの谷戸というのか低い土地を、そこには元町や中華街がある…

ありふれた日々

品川駅から歩行者通路のまま行けるグランドコモンズとインターシティという二つの高層ビル街に挟まれた細長い公園が品川セントラルガーデン。カツラの丸い葉が黄色く紅葉していました。写真を撮ったのは四日ほど前です。ここだけ見ると、都会の高層ビル街と…

落羽松

二日前の日曜日に訪れた神奈川県平塚市の花菜ガーデンの落羽松です。この写真は1950年代のオールドレンズで撮っていて、いまのレンズと比べると解像度が低い、そうなると針葉樹の葉の細かい部分まで解像できない、解像出来ない結果、少しのっぺりとした緑に…

歯医者へ行きました

二週間ほど前に、茅ケ崎から大阪、京都、宇都宮、再び京都、茅ケ崎帰宅、という忙しない移動を重ねたころに、疲労が蓄積したせいか、左上奥歯周りが歯肉炎になりました。以降、良くなった気がしたり、また痛くなったり、を繰り返し、先週の中頃に歯茎を押し…

きれいな秋薔薇

日曜日、午前はマンションの理事会に出席。午後は、神奈川県平塚市にある県立花菜ガーデンに写真を撮りに行ってきました。家から車で30分くらい、数時間の撮影行。冬枯れ間近の低木や秋薔薇、メタセコイヤの紅葉、最後の数枚の葉だけを残している桜。オール…

品川セントラルガーデンの紅葉

品川の高層ビルオフィス街、グランドコモンズとインターシティのあいだには写真の品川セントラルガーデンがある。真夏のある日に濃い緑一色の並木を写真に撮ったことがあり、そのときに、秋になったらどういう景色になるのかな?と思ったものだった。土曜日…