須田塾11月例会と梅庵


 須田塾3週組11月例会に参加。個展の準備を始めたU山さんK野さんやS.I藤さんが出展予定作をコピーやプリントでA3に試し焼きしたものを見せていただく。大きくするとますます写真がしゃんとして主張してくるようで、みなそれぞれに素晴らしく見える。すると、自分もまた個展準備の緊張期間に入りたいようにも感じるなあ。しかし、どこをどうまとめるか、どうも収拾が付いていないから闇雲に個展に走れない感じ。なんか繰り返す同じようなテイストの大量の写真にまみれて、足をからめ取られていて、そこから抜けることが出来ないようなのだ。
 Y.Tさんの二人のモデルを使ったヌード作品には、巻き戻さずに誤って裏ブタを開けてしまったとかで、光線漏れしている白黒作品が含まれていたのだが、偶然の産物の光線漏れが記憶を差か遡るパワーになっている。TIさんが、野島康三のモデルみたいだと評していたが、モデルさんの顔立ちまでレトロに見えてくる。
 光線漏れの偶然や、フレアや周辺光量落ちなどの昔の劣った技術に伴う画像の不明瞭さの偶然に頼ることって、本質を隠すメッキみたいなものだ、と思いたい気持ちがあるが、しかし、写真を見ているとそういう所謂「チープ」さに魅かれることが多い。

 須田塾後の飲み会は欠席し、本鵠沼の梅庵で開催中の丸山晶子カレンダー展+伊藤奈津子織物展に終了予定の18時ぎりぎりに駆けつける。20時少し前まで梅庵でお茶とお菓子をいただきながらなんとなくしゃべって過ごす。帰路、本日初対面の伊藤さんのご友人の方と藤沢までご一緒する。この方、趣味の(?)キーボードで三つのバンドを掛け持ちしているそうで、そのうちの一つのバンドではザ・バンドとかビートルズとかドゥービィーズの曲をやるそうだ。
 つい先週だか、既に収穫の終わった畑や田んぼを見ながら東北新幹線に乗ったときに、久々にザ・バンドのキング・ハーベストをアイフォンで聴いたばかりだったので、そんなことを話した。

 好きなアルバムが一番聴くアルバムとは限らない。好きなアルバムこそ聴くべき状況を選びたくて、それ故に実は安易に聴くことを封印して滅多に聴かなかったりする。なんてことはあるでしょうか?私はそうであって、だから大好きなザ・バンドのアルバムは実は滅多に聴かないのです。

 帰宅してから柿を一つ食べる。いただきものです。残った柿を実家に持って行くために21時過ぎに自家用車を運転して行く。自家用車の中で酒井俊のCDを聴いていく。数年前にテレビ番組で柿と牡蠣と、もうひとつ、カツオだったかな、あるいは全然違ってトマトとブロッコリーだったかな、最後の一つを思い出せないのだが、柿と牡蠣ともう一つの何かが物忘れ防止になるなんてのをやっていたように思うが、物忘れしてしまっていて、はっきりと自信を持ってそうだと言えない。


ザ・バンド

ザ・バンド

なぎの葉考・少女 野口冨士男短篇集 (講談社文芸文庫)

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