In The Wee Small Hours of the Morning


 昨日のことだが、電車の中でiPODから音楽を聴いていた。選んだのは山本剛トリオのダフードというアルバム。それを聴きながら読書中の福永信著「星座から見た地球」を読んでいた。この本は数年前にBOOK OFFで105円で買ったままずっと読まずにいた。読まないまま数年経って、まるでアホな話だが、部屋の整理のときに手狭になったスペースを確保するために、結局はまたBOOK OFFに持っていく方の段ボールに突っ込まれていた。しかし、重い段ボール箱を持っては、なかなかBOOK OFFに行かない。その段ボールはずっと廊下に置きっぱなしになっている。そのうちに、ふとまたそこから拾いだして読むことがあって、最近読み終わった片岡義男著「音楽を聴く」などとともにそういう経緯で読んでいるのである。A〜Dの、ときには子供だったりあるいは胎児かなと思わせたり、犬かなと思わせたり、なにか空気のようなものかなとも思わせたり、そういう「物語の主体」が繰り広げる短いエピソードがA〜Dの四セットになって一つ終わると、空白の行を挟んでまた次の四セットが始まる、という繰り返しの構成になっている。そして一つのセットの四つの話は関連があるようなないようなあやふや感がある。それでいてセットとセットの関連も同様な程度のあやふや感に包まれる。奇妙な構成で、わけわからん!と放り出すことも簡単だが、なにか気になってずるずると読み進む。そういう本。
 読んでいるうちに曲がIn The Wee Small Hours of the Morningになった。久々に聞いたらとてもゆるやかでのんびりとしている。そこで、iPODに入っている他のアルバムでもこの曲を取り上げたものがあるだろうと思い、次々の曲目のリストを調べていったが、ジェリー・マリガンのアルバムに見つかっただけだった。見ていると、春の如く(It Might As Well Be Spring)がずいぶんと見つかる。ジャズのスタンダードの演奏数順位なんてのを誰か調べたとすると、In The Wee Small Hours of the Morningより春の如くの方が上位だろう。ま、データは私のiPODだけなので選挙の出口調査より調査数は少ないから「たぶん」に過ぎないが。
 ところで私は勘違いをしていることが分かった。In The Wee Small Hours of the Morningは見ればわかるとおり、その曲名の中にSpringという単語はないのに、なぜだか自分の中で、いつのまにか春の歌だと思い込んでいたのだった。「春の如く」「四月の想い出」「You Must Believe in Spring」などとともに春を歌った曲だと思い込んでいたのだ。学生のころからずーっとそう思っていた。曲調のせいなのかもしれない。のんびりとした暖かな曲調。Wikiによれば、この曲はフランク・シナトラが最初に歌ったらしい。深夜の(日本の言い方だと丑三つ時)時間に恋人のことを思うような歌詞らしい。
 でも「春の如く」の歌詞には、今は春ではないけれど、なんてあるそうだし、四月の想い出もあくまで思い出なのだから歌っている時間設定は春ではないのだろうな。だから私が曲名にSpringがあるかなしかで春の歌だと分類していたのは、考えてみればずいぶんと稚拙だと思います。

ダフード

ダフード

NIGHT LIGHTS

NIGHT LIGHTS

スウィートジャズトリオも取り上げているそうです。
The Art of the Trio, Recordings: 1996-2001 (7cd)

The Art of the Trio, Recordings: 1996-2001 (7cd)

ブラッドメルドーのBOXセットに新しく入ったDISC7にもライブ演奏が入っているそうです。
In the Wee Small Hours

In the Wee Small Hours

で、これがオリジナルか。