うつろな愛 やさしく歌って


 同世代の同僚から、夜、メールが来て、
「ビヨルン&ベニーの木枯らしの少女をYOUTUBEで見ていて涙が出そうだ」
と書いてあった。
 正しいかどうかは調べてないから、勘違いで間違いの可能性がゼロではないが、ちょうど私が洋楽をよく聴くようになった中学生の何年だったかの冬に、家にあった東芝製のトランジスタラジオはチューニングつまみを回しても、中にあったタコ糸みたいな糸を使った連動機構がスリップするようになっていて、なかなか選局が出来なかった。それでもそのトランジスタラジオで炬燵に入りながら、夜更かしした深夜に、流れてきたチャート番組で、木枯らしの少女を聴いた。ということを思い出し、ちょうど同じころに、カーリー・サイモンの「うつろな愛」、ロバータ・フラック「やさしく歌って」なんかが流行していたように思う。カーリー・サイモンのこの曲のジャケット写真では、歌手はノーブラで写っているのが時代を感じる

 そのあとだったと思うけど、スリー・ドッグ・ナイトの「オールド・ファッションド・ラヴ・ソング」が好きだったな。中学の音楽のテストで、いま一番好きな曲名を書きなさい、というなんでも書けば点が稼げるボーナス問題があって、私はシカゴのクエスチョンズ67&68を書いたと思う。ほかの問題はすぐにできてしまったので、テストの時間の後半ずっと、何を書くか迷っていた。

 初めて自分のおこずかいで買ったLPレコードはフィフス・ディメンションのゴールドベスト盤だった。当時、そういうベスト盤シリーズがあったのだ。

 CCRの「雨を見たかい」は、これよりちょっと前に流行したのではなかったかな。

 高校生のときに友人の部屋などでYESの「危機」や「こわれもの」を聴いた。かっこいいな、と思った。同僚からそういうメールが来たので、私はYESの最近のアコースティックライブをYOUTUBEで聞いたりしていた。なにしろすごい寒波が来ているから、部屋のなかを暖かくして、こんなことをしているのだ。

 この記事を書き終わたあとに調べてみたら、うつろな愛、やさしく歌って、木枯らしの少女、は1973年のヒット曲。一方、オールド・ファッションド・ラヴ・ソングは1972年なので、それより前だったのでした。さらによくよく考えると1973年の1月は高校一年で、だからクエスチョン67&68とかオールド・ファッションド・ラヴ・ソングなどが中学のときに聴いていたことが判った。アメリカの「名前のない馬」は中学のときに初めて買った洋楽のシングル盤だったかもしれない。
 いずれにせよ、ちょいと検索すると、すぐに懐かしい歌が聞けるってのは、ま、冬の夜の楽しみでした。

 以上、ただの想い出話でした。