川沿いの道


 台湾出張。21-23日。台湾の高速道路から車窓に見える山々を見ていると、ニセアカシアのような木が花を付けているが、ニセアカシアのような白い花ではなくて黄色い。帰宅してから調べてみたらどうやら「台湾アカシア」と呼ばれている木のようだった。ほかにも赤い花を付けている街路樹もよく見かけた。花の色だけをみてもあでやか。
 夜、川沿いの道を歩く。夜更かしの人たちが、公園の駐輪場でこれからそれに乗って帰るのだろうスクーターの脇に立って数人で話し込んでいたり、カフェのオープンテラスでPCを操作していたり、川沿いのベンチでアベックが話し込んでいたり。もう11時過ぎなのに、おばさんが犬を連れて散歩をしていたり。ビルに挟まれた路地の古い家の玄関先の軒下には、木製のむかしよくあったような竹ひごで出来たような鳥籠が三つか四つぶら下がっていて、散歩の行き道(10時半ころ)にはまだ盛んに囀っていて、玄関には明かりがついていて、ぼんやりとした人影がすりガラスに映っている。散歩の帰り道には玄関は暗くなっていて、もう鳥も囀っていない。
 仕事の移動中のハイヤーの運転手が、日本人だと知って、気を聞かせてくれたのか日本の演歌や古い歌謡曲のCDを流してくれる。カスバの女、とか。アカシアの雨が止むとき、も。黄色いさくらんぼ、の歌詞をはじめてちゃんと聞いてみたら、なんだかすごいですね。

若い娘は お色気ありそうで
なさそで ありそで
ほらほら 黄色いサクランボ
つまんでごらんよ ワン
しゃぶってごらんよ ツー
甘くてしぶいよ スリー
ワンー ツー スリー ウーン
黄色いさくらん