大磯まで


青山学院相模原キャンパスの学園祭で、実行委員会がヘビメタ演奏を除外した問題が炎上していると、Yahooニュースで聞き(読み)齧った。もちろん、その詳細や背景を知らないから、いいとか悪いとか、仕方がないとか当たり前とか、そう言う感想を言える立場にはないのだが。
ジャンル分けとか分類って言うのは定義が誰が見ても明確な基準がないとこう言う場合、曖昧さや不明瞭さを纏う、それが当然なのだから、ちと、稚拙な印象は受ける。本当は排除したいバンドが具体的にあって、その口実にジャンルを持ち出したんじゃないかなんて勘繰ってしまう。音の大きさが問題なら音量の数値で規制すればまぁ理論的だし、見た目の恐ろしさがもたらす悪影響を懸念するなら場所を囲って入場者に条件をつけるとか、いずれにせよ表現は規制しないと言うところに大前提を置いてから対応を考える。いや、そうした上でのやむを得ない結果、なのかもしれないか。
一般論として、と言うか50代60代のおじさんの学生と言うものの一括りの理解は、もちろんそれすら時代遅れな感傷としての理解に過ぎないことも知った上での、敢えて言えばってことだろうけれど、学生は少々論旨が破綻していても体制に与してはいけないし、枠組みや制約を敵視する役目があるべし。それで体制側との均衡みたいなことが、言い方を変えると引き出したり勝ち取ったりしたことが、今から思えば大したもんじゃなくても、そう言うのが「なんかしゃん」大事なことだったし、その積み重ねがある程度はいまの世の中に反映されている。
少なくともろくに考えもせずに、即ち浅はかな判断で、むかしの学生が大変な思いをして得てきた表現やその他の自由化のようなことを手離すことは、まぁ、しない方がいいんじゃないかなぁ?棚からぼた餅のようにそう言うことを含み笑いで待っている、村上春樹がずっと小説で悪として位置付けているようなことに似ている力があるかもしれないし。
出演を許された各バンドが、みなラストの一曲にメタルをやるって言う稚拙な漫画的かもしれない内部からの告発的なこととか起きると、ま、野次馬おじさん的には面白いと思ったり。


17日の日曜は第三日曜。毎月、大磯市が開かれる日。パンクを直した自転車に乗って大磯まで出掛けてみる。市の店の一つでイリコ弁当唐揚げ付を買い、そのすぐとなりの店で珈琲を。芝生の広場に座り、それを朝食にする。漁港の舟溜まりは、ちょうど何かの稚魚が入ってくる季節なのかな、大勢の釣り客が並んでいる。辻堂に実店舗があると言うパン屋さんの出店コーナーで残っていた最後のま四角の食パンを買った。帰宅して家族に大好評。
大磯町と平塚市の境にある高麗山の新緑、たしか一週間前はもっと薄い、と言うのか明るい、白っぽい葉の色がたくさん混ざっていたがもうだいぶ、濃い緑に変わりつつある。