初夏のような日差し


通勤の社バスのなかで、ipodで聴く音楽を選んでいて、画面に並んでいるたくさんのアーティスト名(なにしろジャンル別などのフォルダーを一つも作らず、なにも整理をしないまま、結構な枚数のアルバムが録音されている状態)から聴こうと決めたアーティス ト名、それが誰だったか忘れてしまったが、そこを選択しようとしたら隣だか近くに標示されていた、70年代の映画「赤い鳥逃げた?」のサントラ盤を選んでしまった。ホイールを撫ぜる操作とクリックの操作がまぜこぜになってしまったのだ。私のipodは、もう一体何年使ってるのかな?十年近く?ipodclassicです。ホイールのある。それでなんとなくそのまんま、透かし彫りのように町が綺麗だ、ではじまる、安田南が歌う主題歌を聴いてみた。
「赤い鳥逃げた?」は学園祭のときに、1977年とか78年のころです、私が大学生のときだから、どこかのサークルが教室で上映をしたのを見た。ほとんど客がいなかった。あの頃は、映画フイルムと映写機とスクリーンを持って来てくれる映画上映の出前をしてる商売があったのだ。一年のときにはいつの間にか学園祭の係をやらされていて、そう言う会社に行って、先輩の指示の通りに「旅の重さ」と「キューポラのある町」を出前上映してもらう交渉をしたこともあった。
「赤い鳥逃げた?」はストーリーは何も覚えていなくて、ただ、なんだか適当でつまらない映画だな、と思ったことはよく覚えてる。原田芳男が挿入歌の「愛情砂漠」を歌う場面と、ラストのパトカーがたくさん出てくるところだけはなんとなく映像の記憶がある。いま、wikipediaだかなんだかで調べると桃井 かおりが「クラシックバレーで鍛えた見事な」裸を披露、とか書いてあるが、その場面はなーんにも覚えてない。
Wikipediaで「赤い鳥逃げた?」を調べたら、助監督は長谷川 和彦とあった。そこにもリンクが貼られていて、触ると今度は長谷川 和彦のwikipediaページが現れる。
学生のときに、長谷川監督の「青春の殺人者」も「太陽を盗んだ男」も劇場で見た。「太陽を盗んだ男」の方は、いま調べたら1979年の作品なので、見たのは社会人一年生のときだったかもしれないのか。なんちゅうか、息を飲む感じで没入させられて、見終わると体力を使い果たしていて、そう言う見応えも面白さの局地だから凄いのだが、何度も見たいとは思わない。そう言う感じ。
この二作以降は、一本も監督をしていないのは相変わらずのようだった、wikipediaによれば。それから、広島の映画祭の企画で、長谷川 和彦に36年ぶりだかで映画を監督してもらう、だか、させる、だかの動きが2015年の今になって始まっていると言うニュースも見つけた。