今日も写真展めぐり

昨日は小雨の時刻もあったが、いよいよ梅雨が開けたのか、19日の日曜は猛暑と快晴の南関東と東京。最高気温予想には場所によっては35℃なんていう数字もあるようだ。今日もまた写真展巡りに出掛ける。
竹橋の近代美術館では「事物―1970年代の日本の写真と美術を考えるキーワード」展を開催中。内容は60年代のアレブレボケ表現から抜け出して事物一つ一つに目を向ける「植物図鑑」 に舵を切った中平卓馬の残したテクストを水先案内人にして、その中平卓馬をはじめ、中平が考える礎になったと思われるアジェやエバンス、同じく事物と言う切り口でくくることが出来そうな高梨豊須田一政、大辻清司、北井一夫高松次郎、等の作品が数点づつ並ぶ。サムネイルのようではあるがわかりやすい切り口。それぞれの写真が、事物なんていう文脈の解説がなくっても見応えがある、と言うかすでに大抵はどこかで「教わって」見てきたので、安心できるのかもしれない、楽しめた。

上野の芸大美術館では「《写真》見えるもの/見えないもの♯2」展を見る。展示は最新のカメラを巡る状況、スマホの普及により撮られる画像が劇的に増えたこと、デジタル技術の恩恵で画像処理の可能性が拡大するなかで虚実の境の曖昧さなど、かつてなかったほど複雑に、画像を取り巻く環境が変わってきていること、そう言う同時代性を根拠にもう一度写真について考えてみよう、と言った思索を促すような展示。しかし、その問いかけに答える用意が、あるいは受け入れる度量がこちらにないと、なんだか殻のなかに入り込めず、ウロウロしてから仕方なく諦めてしまう。 言い方を変えると、ずいぶんと委ねられた展示で、それに応えるのにはパワーが要りそうだ。一言で言えば撃沈して帰ってきた感じ。

街角スナップをしながらアメ横を通り御徒町駅近くでトンカツの昼食。

更に、須田一政写真展Rei、tsukao写真展All L/Right、IMA のstoreではOla Rindalの新作を見た。