ブラジルの世界遺産を


 建築に特別の興味があって本を何冊も読んで知識を仕入れたり実物を積極的に見学に行く訳でもないが、たまにテレビ番組で建築家にスポットを当てた特集番組が放送されたときに気が付けば見るし、美術館で建築に関する展示があるときも見学することが多い。いや待てよ、こんな風に書くほど見たり見学してはいないな。横浜美術館でフランクロイドライト展を見たのは1991年。森美術館コルビュジエ展を見たのが2007年。シャルロット・ペルリアン展は鎌倉の近美で2011年。同じ鎌倉の美術館で坂倉準三展は2009年だった。ほかにもいくつか建築に関する展示を見たとは思うのだが、いずれにせよ、これくらいのものだ。
 東京都現代美術館でブラジルの建築家、オスカー・ニーマイヤーの展示が始まった。この建築家は名前すら知らなかったのだが、どこかの美術館で手にしたフライヤーに上空から撮影されたニテロイ現代美術館の写真が載っていて、その曲線や円で出来た形が素晴らしく思えたので、早速にこの展示に行くことにしたのだ。
 詳細は展示の案内で
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/oscar-niemeyer.html
 途中で1時間の記録映画を上映している部屋もあった。1時間全編を鑑賞した。
 もう二十年以上も前だったろうか、茅ヶ崎市文化会館で椎名誠の講演会があった。椎名誠がどこか自然豊かな東南アジアのジャングルの中への旅行から日本に帰って来たときに、ジャングルではすべてが曲線で出来ていて、家に帰ったときに直線や秩序のある曲線で出来上がっていることにあらためて驚いた、と言っていたことを思い出した。ニーマイヤーは自然や女性の身体の持つ美しい曲線を、建築の発想の源にしているようだった。
 館内にはイビラプエラ公園の1/30模型も設置され、巨人になった気分で歩くことが出来る。それが上の写真。
 快晴、猛暑。清澄白河と言えば、ブルーボトルコーヒーなどの新しいサードウェーブコーヒーの店が多くあると聞いたことがあったので、地図で調べて、ブルーボトルコーヒーの前を通過した。すんごい長い列が出来ていてびっくりだった。