80年代の東急の車両


 1979年から1989年まで東急田園都市線の沿線に住んでいた。会社の寮の最寄駅が市が尾駅だった。そのあと引っ越して、最寄駅が市が尾の隣の藤が丘駅になった。通勤でも休日に都内に出るときにも、田園都市線を使っていたし、目的地によっては東横線大井町線や池上線や目蒲線も使っていたから、東急(東京急行電鉄)にはしょっちゅう乗っていたことになる。
 最近、2016年の5月、東急多摩川線に山吹色と濃い藍色に塗り分けられたむかしの塗装の車両が走っているのを見て、80年代に東急の電車をなんとなくときどき撮っていた、あるいは緑色の電車がぼちぼちなくなりそうに減ってきたころに俄か鉄ちゃんになって撮りに行った、そういう中に、その色の電車を撮った写真があったことを思い出した。
 それがひとつ下の写真です。これが当時普通に走っていたわけではなかったのではないか。この80年代時点に、同じように旧塗装復活記念車両のような扱いだったのではないか。まあなんとなくそう思うだけですが。
 下の下の写真は今は渋谷駅前(ハチ公前)に飾られているのと同じ種類の5000系。アマガエルとか言われていた。この写真は写真の一番奥の車両のパンタグラフが切れている。きっと鉄ちゃん的には許せない写真なのだろうな。
 第一、駅に停車中の電車の車両を撮ると言う行為は、撮り鉄からすると「そんなのはダメ」なのだそうだ。だからまさにNGになるわけだが、駅で撮った一番下の写真は旧6000系。「東急6000系電車 (初代)」という名前でWikiにもページがある。
 この6000系はちょっといい感じで好きでしたね。どこが?と聞かれても判らないけれど、いまでは当たり前のステンレス車両の、たぶん出始めの頃の車両で、なんだか(電車に人格があるとすると)その新しさを誇って、颯爽と走っていた、そういう感じがレトロ感の中にも残っていたのかもしれない。