金曜日のテレビ


この文章は6月20日のページに載せるとは言え、実際にこの文章を書いているのは7月の4日のことだから、本当に6月20日のことを振り返って正確に書いている訳ではなくて、だいたいその頃のことを書いているのに過ぎない。なんて宣言して居直る(?)必要もないのだが。
金曜の夜に茅ヶ崎に帰ってくる。出張などの関連で早く帰ることができた日には、テレビの前でゴロゴロ過ごすことが多い。以前より一週間の仕事を終えた金曜に感じる疲労の度合いが増している。週末をいかにして楽しく過ごそうか、と言うことよりも、まずは疲れを取り除きたい。それで週の半ばや土日にはそれほど見ていないテレビだが、金曜は下手するとずーっと見てしまう。ゴロゴロしながらながら見だったり、番組の内容に引き込まれたり。家族の女性陣が、その金曜の歌番組に出演するジャニ系を見たい日に重なると、すごすごと居間から退散して、まだ帰宅してない息子の部屋のテレビで続きを見るか、テレビのない、ついでに書き足すとエアコンすらない自室に入ってさっさと寝てしまう。
見るのはBSのNHKが多い。火野正平がチャリで走っている番組を見ていると、この人は無愛想だが、ときどき若い女性にだけは目尻が下がってにやけるではないかと思ったりする。それで嫌いになったり好きになったりするわけでもないが、まぁ、おっさんはそんなもんだ。草刈正雄の出てくる美の壺もよく見る。そのあとが新日本風土記。毎週やっている番組なのかどうかはわからないが、72hを見ることもある。
海外の町歩きものや動物自然関係や、百名山や、もっと過酷な冒険もの、あるいはサッカー以外のスポーツ、タレントが出てくるクイズ番組などに引っ掛かってテレビをずっと見てしまう確率は極めて低い。なるほどね。
行くのが大変ではない(鉄道や道路が普通に通じている)はじめての町へときどき出掛け、あとは行ったことのある多くは都内や京浜地区のどこかへ行き、飛び地のように京都だけは年に4回も5回も訪れ、何か視点が変わるわけもなく、言い方によってはどこへ行っても同じ選択基準で写真を写して、そう言う町歩きスナップに年齢とともに桜やら薔薇やらの花を訪ねる、いかにも年配の行動パターンが加わり、さらにそこに美術展や写真展、日本史にまつわる名所や旧跡、レトロ喫茶にジャズ喫茶にブックカフェに古書店、最新のカリスマ書店めぐりが加われば、私のやってることはこれでほとんど全部なのではないかな。そう言う人が見る番組ばかりと考えると極めて納得度が高いでしょ。
外国の方が日本にやって来るのを空港でつかまえて密着取材をする、youは何しに日本へ、と言う番組は見るが、日本人が海外の珍しい場所で暮らしているのをレポートするこんなところに日本人だかなんだか言う番組は見ない。
見る番組が嗜好や行動の範囲内に収まっている。テレビ番組の影響から嗜好や行動に変化を生じる、なんてことはこの年になってしまうとまずない。

さて、この文章、ここから例えば新日本風土記でこう言うのをやっていて、それをきっかけにして、こんなことを考えました、と言った展開になれば良いのだが、そんなことは特にない。なのでここまで読んで下さった方、無駄読みを強いてしまいごめんなさい。