炎天下


 ほんの気まぐれみたいなもので、京急雑色駅で降りてみてから雑色の商店街から第一京浜?を渡り、水門商店街という通りを写真を撮りながらずっと歩いて行く。黒いTシャツに汗が染み、汗が乾くと汗に混じっていた塩が白い模様を作っていた。途中列が出来ているのを見つけておおます?だいます?(大桝)っていう大衆中華の店に入ってみる。
 一昨日の朝、大衆中華にまつわる夢を見た。まつわっていたことは確実なのだが、どういうストーリィだったのか、覚醒しているときはつじつまが判らなかったり、もちろんそれ以前に覚えている気分だけ残って実際には夢の詳細はまるで覚えていないことが多いのだが、少なくとも夢を見ているときはその夢で起きていることはつじつまが合っている現実なわけだ。それでよく判らないが、すっごい大好きな女性と私鉄沿線の高架下にある古い昭和な感じの商店街にある中華料理店にいたのか、あるいはその女性からその店のことを「中華丼が美味しい」と教わっていた気もするが、なんか目の前に中華丼があったというより夢の中のそのときにそこにスマホがあってそのスマホ画面に中華丼が映し出されていたような感じもするのだが。とにかく「夢で中華丼」だったわけです。
 かといって、本日、一人で大桝。中華丼ではなくなぜか炒飯を食べたくなる。炒飯と餃子を頼むが、餃子は終わっていたから炒飯のみ。スープが重要。ときどき蓮華にスープを掬ってそのまま炒飯を載せて食べる。ときどきラー油をかけて食べる。おおむねそのまま食べる。
 食べ終わり、六郷の水門へ。水門は歴史的土木遺産って感じ。なんかいい形。どっしりしているが威圧的ではなく。ずっと多摩川沿いを歩いて京急六郷土手駅まで。野球趣味の人たちが河川敷のグラウンドで練習をしている。こんなに暑いのにやめればいいのに、なんて思うのはこっちの価値観で余計なお世話なんだろうな。
 電車に乗って、今度は生麦駅で降りてみるが、もう雑色や六郷土手でかなり頑張って写真を撮り歩いたせいか、生麦ではあまり撮りたいところを見つけられない。
 最近は花や風景を撮ることが多い。それはそれでよいのだが、ちゃんと街角スナップもしなくては、とせっせと撮ったがたいしたものになっていない。