東京都写真美術館で宮本隆司展と、ユージン・スミスと奈良原さんと内藤さんと山崎さんのよく知られた作品を組み合わせた展示を鑑賞。後者は一つ一つのシリーズ、例えばスミスは田舎医者だったし、奈良原さんは軍艦島だった、そのシリーズがよく知られた強い作品ばかりだったゆえに、それを並べることによる「相乗効果」をどこに期待したのかが判らない。
そのあとに代官山近くのギャラリーで柏田テツヲSTRANGERを見る。コマーシャルフォト誌だったかな、IMAのWEBかな、なにかで知った写真展。エグルストン・ガイドを思い起こしてしまうが、タイトルにも現れているように、写真家は異邦人として相いれない立場からの視線を感じていたのだろう。そこを見抜くには注意を要してしまう。さーっと見ると、繰り返すが、エグルストンやショアを思い浮かべざるを得ない。私はニューカラー黎明期のエグルストン・ガイドやアンコモンプレイスはとても好きなので、この写真展もまずは「いい」と感じるのだが、その先を見抜くのは至難の業だろうか。
そのまま中目黒の川沿いを歩き、カウブックスまで行ってみた。田中小実昌の「海辺でからっぽ」があり、これよく読んだなぁ、と思い出す。小実昌さんの本も一時期よりだいぶ値段が落ちてきているようですね。
