休暇取得。山本昌男写真展「手中一滴」を見に清里フォトアートミュージアムまで自家用車を運転して行ってきた。台風19号の影響で先週何曜日までだったか、中央高速は通行止めになっていたが、今日はもう開通していたから、茅ヶ崎から圏央道と中央道を通っておよそ2時間半で着いた。最新の盆栽を撮ったシリーズも見ごたえがあったが、やはり90年代の「空の箱」や「中空」の写真に惹かれる。これほど強烈にしかし嫌味なくノスタルジー、それも個人の思い出というより、多くの人に不変のノスタルジーを感じさせる写真作品をほかに知らない。小さなプリントが古い革製の旅行鞄にたくさん入れられた展示は、旅を重ねてきた誰かの頭のなかのようだ。日本ではあまり知られず、海外では絶大な人気のある写真家。
午後になりだんだんと雲が出てくる山脈(やまなみ)が雲の向こうに霞んで行く。「山脈(やまなみ)」という単語で必ず思い出す歌があります。フォークシンガー小室等が1974年に開催したライブを収めたライブ盤LPレコード(のちにCD化)「デッドヒート」に収録されている田槙道子作詞による「フライング」という曲。
山脈はるか 高原のかなた
ひとり旅するところ
古はるか 潮騒のかなた
幻の奇しき都
沙羅双樹の木蔭に憩う
置いたひとりの男に出会った
日暮れし里へのその道を聞けば
遠く指さし 静かに笑った
初めてぼくは知ったのさ
人の命の哀しさを
初めてぼくは知ったのさ
白く続く道の涯てを
帰路、なんと中央高速が再び通行止めになっている(相模湖~八王子ジャンクション間)実際には2時間ほどで開通したらしい。そこで大月から富士五湖を通って御殿場へ抜け、東名高速で帰って来た。