夏祭りの頃

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今年は茅ヶ崎の海岸で海の日の早朝に行われる「浜降祭」は中止なのだろうか。海岸に行ったら若者を荷台に乗せた軽トラックとすれ違った。彼らが祭りと関係があるのかどうか不明だが、なんだか夏祭りの香りがする風景だったな。

 

そこで調べてみたら、やはり浜降祭は中止になっていました。御輿を担いで大声で掛け声を合わせながら、担ぎ手も見物客も密ななかで、荒い息もも汗も飛び放題な夏祭りは、知らされている情報からは新型コロナ感染リスク大としか推測しようがないものね。

なんとなく、明治以降かそれ以前かで、自分だけなのかな、受け継がれてきたものの歴史の重さの差を感じてしまう。こんな価値観はまったくの間違いかもしれないけど、明治維新より古くから続いてるものが中止されることに、いいのか?大丈夫なのか?神や御仏の怒りは買わないのか?等とも思ってしまう。それだけ凄まじい大禍だと言うことですね。ところで茅ヶ崎浜降祭は180年続いてきたらしい。180年前は1840年か(正確には浜降祭が始まったのは1838年とのこと)。

ネットでちゃちゃっと調べると、

1838(天保9)年:村田清風長州藩の改革を始める。

1838(天保9)年:高野長英が『夢物語』を、渡辺崋山が『慎機論』を著す。

1838(天保9)年:緒方洪庵が大阪に適々斎塾を開く。

とあった。前年には大塩平八郎の乱、翌年には蛮社の獄。このふたつなら学校で習ったので少なくとも名前は知ってる。その頃に浜降祭が始まった。始まったと言ってもいまのようなかたちになるのはもっとあとなんじゃないか?なにしろ進軍ラッパも吹かれるし(あ、なにも証拠のないイメージに過ぎません)。

浜降祭は中止でもそこに繋がる?各神社の夏祭りのようなイベントはあるらしく、今日も散歩中に行き当たった神社では、御輿の展示や子供向けのイベントや、神殿では何かの神事が行われてた。

 

コロナのことで思うこと。

コロナの分析チームが最新の分析技術を駆使して科学的に割り出した感染者数の拡大予測に基づいて、接触八割減やその成果がこうなるだろうカーヴは、科学的であるゆえにわかりやすくて、でもそれにはたくさんの仮定や推定、過去から導きだした数式が前提であると共に、変数が一杯で、厄介なシミュレーションだったんだろうな。かつあの4月5月頃、その結果に期待されたのは最悪リスク値であった筈。わたしだけの勝手な考察かもしれないけど、素晴らしい予測だったと思いますね。現に八割減の成果として、当時、都内の感染者数は(検査数等の条件がいまとは違うから比較にならないと言われるのだろうけれど、でも)一桁まで減って、都知事も国の政治家も、成果に満足し自分の手柄のように胸を張ってた。シミュレーションは、推定→正解とのズレ→ズレの原因考察→確認実験→新推定、の繰り返しで変数やノイズが明確になり確度が上がるものだ。

ところが最近は、テレビを見ていても、シミュレーション結果や、科学的な分析結果や考察を、あまり聞けなくなった感じ。科学者が現れて難しい話を推論や仮定で話をされても、視聴率が伸びないからってテレビ局が嫌ったのかな。それとも政治家が圧力をかけて経済優先に導くのに邪魔なことを排除させてるのかな。

科学的な仮定や推論や分析結果を、どう聞いてどう使ってどう理解するか、読み解くのが難しいけど、今また東京都の感染者数が増えてるなかで、わたしはそれを聞きたい。日々更新されて確度が上がってる筈の分析結果を。

 

飛沫感染接触感染と空気感染とどれも「あり得る」のかもしれないが実際の社会のさまざまな現場の状況と照らし合わせると、確率も交えて評価したときに、なにを恐れるべきなのか?なには恐れるに足りぬ、なのか?

あれだけ高齢者ばかりに感染者が片寄っていたのにその年代層が若い方向にシフトしたのは単なる「夜の街」従事者の年齢層が若いからだけなのか?検査数と検査した年齢層のそれぞれの実数から正規化するなどしたときに、当時といまで年齢と感染の相関は同じ結果になるのか?

有名人が亡くなったり重篤化していた頃と今とで、重篤化して苦しんでる人の報道が減った感じもするけど気のせい?ウイルスの変性、治療の習熟度、エクモ熟練操作者の数、薬の使われ方、早期発見の確率、気候変化、等々の変動要因のなにかが変わった結果なのか、気のせいなだけか?

満員電車ほど密で誰もが毎日曝されるリスク環境は無いように感じるのに、なんでその定性的なリスクは言われても、実際にそれと思われるクラスター報告は出ない?感染経路不明者と満員電車に何らかの相関があるのかないのか今の技術ならすぐに分析出来そうなのに、なぜ出てこない?

等々。恐怖をあおってほしくないし、予防のために知っておくべきことは教えてほしい。こう言うことって必ずどこかで分析が進んでる筈で、でも以前ほどテレビを見ていても教えてくれない。なんか背景に、隠ぺい体質のようなことと、視聴率至上主義のようなことが、ともに共生して情報をとどけてくれない。そんなもどかしさ。