燕はスワロウ、雀はスパロウ

f:id:misaki-taku:20210426220928j:plain

日が長くなってきた。夕方18:00前、もうすぐ日が沈む西の空はオレンジ色に染まっていた。わたしは一日の活動量を確保するためにウォーキングに出る。テレワークの日は意識して外に出ないと、まったく動かなくなってしまうから要注意だ。ズーム比4倍のレンズが付いたコンパクトデジタルカメラを首からぶら下げて歩く。センサーは1インチ。いつもの小出川の川沿いの道に入って歩いていると、何かが飛び交っている。蝙蝠かなと思ったが、燕だった。高速で飛んでいる燕をこのコンパクトカメラの手持ちでどう撮るか?まずは滅多に使わない「連射モード」にする。それから望遠端焦点距離だと画面に入れることが難しくなるだろうとフルサイズ換算50mmくらいの焦点距離に留める。シャッター速度を1/500秒にする(それ以上高速にするとISO感度が上限に突き当たってしまいそう)。概ね被写界深度に入るであろうあたり、10mくらいのところでフォーカスを取ってからマニュアルフォーカスに切り替える。待っていると燕が目の前を横切っていく。そのときにもうファインダーなど見てないで、だいたいそっちという方向に連写しながらカメラを向ける。数打てば当たる式で、こんな写真が写っていました。

今日は満月で川沿いの道から見える高速道路の向こうに大きな月が姿を見せている。さっき日が沈んだがまだ薄暮だ。川沿いの道から畑のある地域へと曲がる。畑の隅っこには雑草が何種類も花を付けていた。キュウリ草の水色、コマツヨイグサのレモンイエロー、カタバミの黄色、ハハコグサの茎は白を混ぜたグリーン。シロツメクサの花も見つける。宮沢賢治のポラーノ広場ではシロツメクサの灯りを辿って秘密の宴会が行われている場所へたどり着く場面があった。たしかに真白の花は薄暮からだんだんもっと暗くなる中で、いつまでも、自分から光っているように白くはっきりと見極められた。

帰り道はまた川沿いの道のもっと下流、住宅に面したところを歩く。その先には赤い橋が架かっている。私はその赤い橋が好きです。

子供の頃に「燕はスワロウ、雀はスパロウ」と、英単語を覚えていた。あれは父がそう言っていたのだったかな。その父もまた誰かにそう言って英単語を覚えさせられたのかな。

母は「瓜に爪あり、爪に爪なし」って、これは英単語ではなく漢字の覚え方だけど、そう言ってた。

 

我慢の限界とか、もう飽きたとか、政治家の無策が招いたとか、ここまでの施策は失敗だとか、不満たらたらだけど、それはそういうこともたくさんあるだろうけど、でもウイルスは、情状酌量とか配慮とか、手綱を緩めるとか疲れてルーズになるとか、温情を働かせてくれるとか、そういうことは一切なくて、構築されたシステム通りに動き続けるから、変異株がいままで以上に恐ろしい(感染力も症状も)のだとすると、上記のような不満があるからと言って、自らの行動をルーズにしたらダメですよ。対ウイルスの場合「赤信号みんなで渡れば怖くない」ではなくて「赤信号みんなで渡ってクラスター」なんだから。そこのところ間違えんといて。

 

f:id:misaki-taku:20210426220946j:plain