夏のような

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夏のような蒸し暑い日曜日でした。午前、散髪に駅近くの理髪店に。そのあと自家用車のパネル表示がおかしくなっているので治してもらうためにディーラーに行く。すぐに整備が終わり、そのままディーラーのある神奈川県中郡大磯町の漁港あたりを散歩する。港には上の写真のような小屋がいくつか置かれている。私がなんでこの小屋に惹かれるのかわからないけれど、この小屋はわたしにとっては写欲をそそられる小屋なのだった。

スナップで撮りたくなる被写体の選択基準って結局は若かったころに自分の周りにあったようなものへの「懐かしさ」「親和性」のようなところに根差しているのではないかと思う。このことはこのブログにも何度も書いてきたと思う。そういえば私が小学生の頃に父の勤めていた病院の「社宅」に住んでいた。木造平屋の今でいうと3Kの間取りだった。三つあった部屋は八畳と六畳と四畳半だった。あるとき、それは社宅に住んでいる多くの人から、部屋数が少ないというクレームに病院が応えたのかな、ミゼットハウスと言っていたプレハブの四畳半くらいの小さな部屋のある別棟を庭の一部をつぶして平屋の廊下からドアを通じて入れるように建て増しされた。その小屋のような建て増しされたミゼットハウスがこn写真の感じに似ている気がする。たぶん色使いが似ているだけだとは思うけれど。

せっかく建て増しされたミゼットハウスだったけれど、当時はまだエアコンなどない時代で、真夏は室内が暑くて小さな窓からは風も通らない。冬は冬で、寒くてやり切れない(石油ストーブをつけても寒い)。それで結局は物置になった。物置には古い大きなラジオがあったり、ホルマリン漬けの魚の標本(これは私のために誰かがくれたものらしかった)があったり妹が赤ちゃんだったときに使われていてその後使われなくなったベビーベッド、なんかが突っ込まれていたのではなかったか。ミゼットハウスの建て増しのために狭くなった庭だったが、それでもかなりの広さが残っていた。庭では、茄子を作った年があったかと思えばイチゴがたくさん取れた年もあった。モグラが地中を通った道筋に土が盛り上がって続いていた。モズがトカゲの生贄を木瓜の枝に刺していた。

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