フラワーコーヒー

f:id:misaki-taku:20210620225607j:plain

茅ヶ崎駅の海側の出口を出て海へと向かう正面のバス通りが加山雄三通り。バス通りと言っても、歩道はない片側一車線で、自転車にサーフボードを抱えた人やら、買い物の行き来のご近所さんが、大勢いるから、バスも自家用車もスピードは出せない感じ。せいぜい時速30km/hくらいか。楽器屋、床屋、スーパー、喫茶店、レストラン(名物が昔ながらのナポリタンやハンバーグ定食らしい)、サンドイッチ店、ラーメン屋、酒屋、パン屋、イタリアンレストラン、ドーナッツ屋、蕎麦屋、古道具屋、陶器屋、酒屋、コンビニ、学習塾・・・こうして並べてみると、由緒正しき商店街が構成されている感じはする。そういう商店街にあるフラワーコーヒーは焙煎した珈琲豆を売る店だが、店内に簡易ベンチのようなものがあり三名まで店内でドリップコーヒー等を飲むことが出来る。2017年にオープンしてすぐに一回行った。その後は年に一度行くか行かないか程度だった。最近いくつかあるウォーキングコースの一つがこの店の前を通る感じになったので、ときどき立ち寄る。先週に続いて今週も立ち寄る。以前も書いたかもしれないが、ドリップしたホットコーヒーは、飲み始めてから、その途中、そして最後に飲み終えるまで、ずっと七変化をしていくようなのだ。それが実に面白い、と言うか不思議なのだった。だいたい十分か十五分かけて飲み終えると、飲み終えたカップをこのカウンターの上に戻して、ちょっと会釈をしてから店外に出て駅の方へとまた歩き始める。

金曜の夜だか土曜の朝になると、この土日にはこんなことをやりたいという小さな予定が生じる。そして、日曜の夜になると、ほとんど何も出来なかったと思うのだ。例えば読書は、この土日はなにも進まなかった。読もうと思ったときに眠くなるとお手上げだ。一方、ウォーキングに行ってフラワーコーヒーでコーヒーを飲むことはかなえられた訳だ。あるいはこのブログを何日分か書くこともこうしてやっている。でもこのブログ作業のせいで、ずっとやろうと思っている父が幼少期に祖父等が撮った写真の整理に手が回らない。なにか映画でも見ようといつも思っているが(アマゾンプライム会員なのに・・・)それもずーっと実現していない。

あ、でも土曜の夜には五年くらいまえにDVDを買ったまま見ていなかったテレビ版の私立探偵濱マイクの第五話を見たのだった。暑いから窓を開けていると、家の前の鶴嶺通りを走るバスや車の走行音が意外とうるさくて、中島美嘉とか市川実和子の声が聞き取れない。音量を上げると、今度は永瀬正敏の声がうるさい。それでなんだかちんぷんかんぷんで見終わったので、こりゃいかん、と思い、窓をちゃんと閉めて、少し汗をかきながらもう一回見た。先日読んだ柴崎友香の「百年と一日」に屋上にある小屋のような部屋に住むのが趣味というか好きな登場人物が出てきたな。むかしで言えば「傷だらけの天使」とか、この「私立探偵濱マイク」とか、あるいは「まほろ駅前」とか、屋上には限らないけど、なんか古いビルのごちゃごちゃ散らかった部屋が「基地」のようになっている。ごちゃごちゃになっているものも、なんかかっこいいと感じるようにドラマはうまく出来ているのだ。