ねじまき鳥

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不動産屋Aが企画した数区画を持つ住宅の連なりと、別のときにBが手掛けたもう少し大きな住宅地があったとして、そのあいだにあった下水が埋められるとかなんとかした場所に、未舗装の、人ひとりがやっと通れるくらいの人が踏み歩く両側は夏草に覆われるような小路が生まれたのか。小路の過去は不明だが、そういう小路があるのは知っている。が、ここを歩いてことはないな。夜、会社帰りなのかもうこんなに暑いのに黒い背広の上着まできちんと着たサラリーマン風の男がこの小路を先へと入って行った。だけど写真に撮ってもその男が写っていない。いや、カメラを出してメイン電源を入れて、一瞬だけ構図を考え、水平が出ていることを確認し、AFが迷ってから安定するのを待ち・・・とやっているうちにもう見えないところまで歩いて行ってしまった。ねじまき鳥が鳴き、不吉な電話が掛かり、妻が失踪し、猫が帰ってこない・・・あの小説に出てくる家と家の隙間の小路のことを思い出した。

今日は、自転車で茅ケ崎駅近くの市営駐輪場まで行ってから、電車に乗った。予定を終えて茅ヶ崎駅に戻り、ちょっと夕食に食べるものを買ってから、そのうちに自転車で来ていることをすっかり忘れてしまい、帰宅してしまった。買ってきたうちのひとつ、ホタルイカの天ぷらはちょっと塩辛かったな。そのあと夜9時ころに徒歩およそ20分弱の市営駐輪場まで歩いて、置きっぱなしだった自転車に乗って帰る。ちゃんと取り外し式のLEDランプを忘れずポケットに入れていき、それを自転車に装着して帰ってくる。その駐輪場までの道すがらにこの写真や下の写真を撮ったわけです。

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