雨の中

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 18日金曜日、午後7時頃。大雨。強風。会社からの自家用車での帰路は第三京浜も横浜新道もそこから先も、途中で何か所か渋滞となり、のろのろと動いてはまた停まる。今日に限って、昨日まで、明日からの予報の、暖かい春の日が一転、真冬のように寒くなった。中央分離帯の植え込みの大きな欅(だろうか?)が雨に濡れて立っているのを見ていると、むかしむかし子供の頃の絵本にあったように、この太い幹に顔が現れて、長いことここで世の中を見てきたが・・・云々、と言い出しそうだ。

  随分前に、ポラロイドフイルムを引き継いだImpossibleが中目黒にギャラリーを持っていて、そこで沢渡朔写真展RAINを観たことがあった。大雨の夜、暗く、行き交う人も少なく。自動車は通り過ぎ、タクシーは誰かの秘密をここからあそこに運んでいる。誰も知らないところで、誰にも知られずに本人も忘れていくような、しかしそのときには必死の思いを抱えた欲望の関係性が縺れていく。二度と夜は明けず、二度と雨は止まないかのように。いま、あの写真展のことを思い出すと、こんな文章になった。

 そうは思ったけど、でも明日は晴れるのも知っています。Impossibleはポラロイドのブランドとロゴも使えるようになったのかな?少し前にNHKでアナログ文化にこそ良さがある、ような切り口でImpossibleの創業者?を扱った番組を観ました。

 それっぽさをちゃちゃっと繕えるかどうかがアナログとデジタルの違いなら、騙されるなよ、とも思う。