木々は黒くうねりつづけ

 昨日のブログに勿忘草のことを書いてアップしたあとに、レベッカ解散後のシンガーNOKKOが、平仮名ののっこ名義で出した「わすれな草」という佳曲があったことを思い出して、久しぶりにその曲の収録されている「ベダンダの岸辺」を流しています。このアルバム、ちょうどいま、この夏至の頃に聴くのが良いと思う。わすれな草の作詞はのっこ作曲は川村結花

♪ あなたといる他のために退屈があり なんて寝ころんでいるうちに 夏が深まって行く ♪

♪ あなたへのときめきは ウソつかずそのままにした まるで永遠につづくような この夏の暑さのように ♪

♪すみれ色に染まる空に 木々は黒くうねりつづけ 灯がひとつ 星がひとつ そしてキスをひとつよりも ♪

静かな決意があるような歌詞。この黄昏時の夜に向かう時間のすみれ色の空をバックにして「木々は黒くうねりつづけ」と歌うところに垣間見える怖さと、でも灯も星もキスもあれば、そこを越えられるだろうか。

 NOKKOはこの「ベランダの岸辺」の何枚か前に出していたアルバムのうち特に「colored」もよく聴きました。「人魚」(1994)というヒット曲が入っているアルバム。私はラジオで誰かとNOKKOが話しているのを聞いたのだったと思うけれど、この曲が恋人を歌ったわけでなく母へささげた曲だと言っていた。

 話は急に変わりますが、どこかの街の名前が出てくる曲はいいですね。NOKKOには「エビスワルツ」という可愛い曲がある。拓郎は「高円寺」、スピッツは「大宮サンセット」、椎名林檎の新宿は豪雨だし(群青日和)。山崎まさよし桜木町で傷心(ワンモアタイム、ワンモアチャンス)。私の住む茅ケ崎は、サザンの曲に何回か登場するけれど、やはりユーミンの「天気雨」ですね。AKB48の「君はメロディー」(2016)という曲はフォーキーで70年代80年代な感じだった。この歌詞にはセンター街が出てきました。

 写真は水色の紫陽花の花です。見ればわかる。コンパクトデジカメカメラを手前の花(なのか?)にぶつけるようにして、わずかな隙間から見える向こうの花にAFでピントを合わせて。そしてかろうじて紫陽花と判るようにしたけれど、紫陽花と判ることにこだわる必要があるのだろうか?写真を見ながらそう思いました。全面が写真の下や右のような、ただ濃淡があるだけの青でいいんじゃないか。写っているものが何なのかを残そうとすることって、なんか媚びているような感じがしないでもない・・・