強い雨、続く

 金曜日。雨降り続く。今年はずいぶん早く梅雨が開けたれど、結局、梅雨の末期のような雨が続く日々がやってきた。毎年のようにどこかで土砂崩れや洪水の被害が出ている。今年はなにも起きませんように・・・。

 今日は北関東U市に出張。午後、東北新幹線で東京へ。写真は荒川の河川敷とその向こうの高層ビル群(川口市あたりか?)が「雨に煙って」見えました。

 コロナ第七波、突然押し寄せてきました。東京はたぶんあと数日のうちに第六波ピークだった日の陽性者数を越えるんだろう。

 

 朝起きてyahooのニュースを見たら、山本コウタローさん死去のニュースが目に止まりました。

 私が高校生の頃、深夜の1時から3時までのラジオ、TBSラジオパックインミュージック第一部、ニッポン放送オールナイトニッポン、を日課として聴いてました。好みのDJ(当時はパーソナリティーなんて言わなかった。ラジオネームもペンネームだった)によって曜日に応じてどっちの番組を聴くか選んでましたね。文化放送のセイ・ヤングは、わたしは聞かなかった。山本コウタローがDJをやってたのがどっちの何曜日だったかは忘れましたが、もう三人組のフォークグループ(……ところでなんでロックはバンドでフォークはグループと言ったのか?……)山本コウタローとウイークエンドは結成していて、コウタローの他、メンバーのベースの板垣、キーボードの森も たいていその深夜放送に出演してた。岬めぐり という曲がヒットしたときは番組と同時進行で、ある週に新曲として番組内で掛かり、次の週から発売後のオリコンの順位なんかがリアルタイムでフォローされ、聴取者参加型でヒットへの推しのようなことになり、順位が上がると嬉しかった←私も単純だった。

 たぶんそれ1974年かな、高校の秋の体育祭でムカデリレーがあり、わたしはその先頭で走った。そのときに校庭に岬めぐりが流れて、ムカデリレーを後押しされてるようで気分が良かった。山本コウタローさんのパックインミュージック第一部のあとにそのままコータローさんの奥様の映画評論家の吉田真由美さんが、よりディープでオタク感が増すパック第二部3:00~5:00のDJだったかもしれない。うろ覚えだけど、山下達郎はこの3:00からの番組を持っていて、CSNYなどをさかんに紹介してた気がしますが……

 その山本コウタローとウイークエンドは岬めぐりのあと めぐる季節に と言う曲を出していて、当時流行りのベルボトムジーンズを履いた姿がそのシングル盤のジャケットになっていた。カリフォルニア・ドリーム って曲もあった。70年代、日本の若者はアメリカの、特に西海岸の気候や文化や(日本人からそう見えていた)若者たちの自由な生き方に憧れていて、そんな時代背景のなかで出された曲だ。ヒットはしなかったけど、サビメロから入る感じのアップテンポな曲ですごく好きでしたね。

 ♪ねえ君いつかめぐり逢えたら ひなたの夢とこの愛あげよう 僕は今日も旅を続ける 海辺の道を 南に向けて カリフォルニアドリーム心のままに 空をのびるハイウェイをかける カリフォルニアドリーム風にまかせて はてないこの道を♪

 作詞は山本さんご自身。時代の気分の象徴のような歌詞。  

 ほかにウイークエンドの曲では「あきちゃんの横顔」というスローバラードがあったのを思い出す。皆さんもそういう曲あると思います。ヒットもせず場合によってはシングルカットもされず、時間も流れ、もうそんな曲があったことを誰も覚えてないだろうけれど、でも自分は好きで大切な曲が。

https://www.utamap.com/showkasi.php?surl=E03500

 この歌詞の作詞は吉田真由美さんですね。歌詞はありふれた青春の夏の日のひとこま。写真のように場面が浮かぶ気がします。 夏がまだ若い夜。こっそり待ち合わせるのは川に掛かる橋で 彼女は黄色いサンダル 僕はかかとを踏んだズックぐつ (ズックぐつとは今ではスニーカーと言いますが、まぁ今ならコンバースの布のやつを履き潰してるイメージでしょうか) そして、行きたいところなんてないけどじっとしてると見つかってしまいそう、と歌われ、話したいことがあっても川の流れの音がうるさくて聞こえないから横顔を見てる、その横顔を、きれいだなと思う。 それだけのありふれた若い時間が歌詞になっている。ありふれているから、共感できる幅も広いってことなのか。

 横顔がきれいだから、川の流れの音がうるさいことにかこつけて、なにも話さずずっと見惚れていた、そういうことだろう、初々しいね。コウタローさん、安らかに。

 

 天気のことを憂い、コロナのことを恐れ、亡くなった人を悲しむ。日々が過ぎる。それから、忙い時間を過ごすと、ゆっくりと過ごせる時間が欲しい、と思う。