サヨナラとコンニチハが溢れる場所(を取り戻したい)

 3連休の三日目の月曜日。一昨日土曜に、昨今の新型コロナウイルス感染症陽性者の急増に勘案して、急遽(自分の気分として「急遽」なのです)、四回目の接種を受けることにして、地元自治体だと直近は予約一杯ですぐには接種出来ないようだったため、1~3回目の接種を受けた、自衛隊東京大規模接種センターの予約状況を見たら、一昨日の時点で二日後の今日の9:30に2枠の空きがあって、そこが最速だったからそこを予約して、本日接種してきた。予約一杯とは言っても、接種者人数上限数が一回目や二回目ほどではないのか、会場は受付も問診も接種も待機も最終確認も一か所も列にすらならず、すーっと終わった。行き帰りの東京駅と会場を行ったり来たりしてくれる無料シャトルバスも、五人か六人くらいしか乗客がいなかった。四回目の接種にどういう効果がどれくらいあるのかは(3回目まではそういうことをいろいろ調べたけれど)よく知らない。株変異が進み、1回目2回目の頃のように接種すれば罹患リスクは90%軽減、というような劇的効果ではないようだ。でも重症化リスクが減るのは統計的にそうなのだろう。一般的で平均的な評価を信じることにする(こういうとき、とんでもない!絶対打つな、とか、データはこうこうこうだから実は怪しい、とか、将来どうなるかは不明なのにそんな危ないことしない方がいいとか、いろんな主に否定的な意見がコメント民などから発信されるが、もうそういうのに心を惑わされるのは止めたい)。最近は、自分の仕事の周辺でも陽性者が出て来ていて、なんとなく第六波より陽性者遭遇機会というか自分勝手に自分主語でいうと「今そこにある危機」に瀕している回数が多いんじゃないだろうか。決まっている懇親会(要するに飲み会)も三つ四つあるけれど、順にキャンセルするか・・・そんな感じです。

 接種を終え、東京駅に戻って来て、丸の内中央口前広場を一回り。大きなスーツケースをごろごろと引っ張っては、ここに来て、東京駅駅舎をバックに家族や恋人や友だちの写真をスマートフォンで撮る人たちが(上の写真くらいの人数)いた。たぶん、海外からの観光客がコロナ禍以前のように、もっとずっとずっと大勢、日本を見に来ていたら、この場所はちょっとした旅の始まり(や終わり)の観光スポットの役割を果たせるんじゃないだろうか。いや、私が知らなかっただけで果たしていたのかな。

 例えば、もう読み終わった文庫本が誰かから誰かに手渡されたり、誰かが赤いボールペンでお勧めの場所を書き込んだガイドブックの地図だけがこれからそこへ行くということを偶然知った初対面の誰かに引き継がれたり。掌で転がしていると旅の不安が引っ込んでくれて楽しい旅になるよ、と丸い小石が無理やり誰かのポケットに押し込まれたり。そしてサヨナラとコンニチハが溢れるような場所。

 また、そういう風になればいいよね。若い人たちが、貴重な十代後半を二十代前半を思うように人と(特に同世代と)交われないで過ごすことになってしまった。そんな人たちに、再び、淀みから抜けてさーっと正しく時間が流れ始めたら、淀み止まっていたんだから、飛ばさずちゃんと順を追ってやっていきなさい。まだ先にはたくさんの時間がある。楽しんで悲しんで怒って謝って・・・そういう風になってほしい。がんばれ青春の人たち。(余計なお世話だったらごめんなさい)