ありきたりだけど記憶に残りそうな道

 写真は京都御所と梨木神社のあいだの砂利道です。11/10撮影。上の写真は南を向いて、下の写真は北を向いて。ゴースト(写真に写り込んでしまう迷光)除けのフード(レンズ先端に装着する不要光除けの庇)を使わないので、上の南を向いた写真は画面全体にゴーストが乗って、それでいわゆる逆光らしい。意図的にゴーストが被るカメラポジションで撮ることもあります。

 真ん中に人が歩き自転車が通ることで、砂利や落ち葉のない細い道筋が出来ている。そういうものです。写真を見ると、なんだか乾いている風景に見える。冬に向かうときの小春日和の光が、乾いて散って行く茶色い落ち葉や白く乾いた土を照らして、そう見えるんだろう。端っこの落ち葉の上を歩くと、サクサクと音がするだろうか。この道、長いけれど、誰かが真ん中に落ちた葉を箒で掃くのだろうか。毎朝毎夕この道を自転車で通っている人がいるんだろうな、通勤や通学で。ありきたりの風景なんだろうが、記憶に残るかもしれない。そんな気がします。

 中学生まで住んでいた家はバス通りから曲がった同じく砂利道(未舗装)の袋小路の一番奥で、その袋小路はバス通り沿いから一番奥の私の住んでいた家まで四軒長屋が連なっていた。入り口(バス通りに近い)から奥に行くにつれて、歩く人も減り、私の家の玄関前から、さらに5mか10m先に袋小路の突き当たりの壁があったから、玄関先から壁までのあいだは歩く人もなく、雑草が生えていたし、玄関前(ほぼ私の家の家族だけが歩き踏む道)は雑草はそれほどなかったが、蟻の巣穴がたくさん開いていた。子供の私は蟻の穴に水を注ぎ入れてみたりした。子供のいたずらはあるときにはちょっと残酷だったが、それで学ぶこともあった。