夜のカヌー


 一年を通して、同じ時刻に練習をしているのだろうな、慶応だっけ?川沿いのバス(が走っているのか実は知りませんが・・・)通り沿いにカヌーの倉庫、即ち「部室」なのだろう、があり、そこから一人一艘のカヌーを抱えて川に入るのだろう。いまは一番日が短いころだから、こうして真っ暗ななかを練習している。真っ暗の中をほとんど音もたてずにすーっと滑っていくからひっそりとしている。気付かれずに滑っている。ご本人にはそういう意識はないのだろうが、闇に紛れて隠れている感じがする。すると、誰もしらない夜のカヌーに乗って、なにか誰もしらない「いいこと」してるんじゃないか?と思ったりする。カヌーのなかでランタンでもたいて読書しつつ珈琲を飲む、なんていうのどういう感じなんだろうか?本から受ける印象、というか、感想か・・・感想も実になんていうか、カワウソ的になるのか?
 カワウソ的がなんだか知らないけれど。