またもや長い一日


 昨晩は1時に寝たというのに、たった3時間しか経っていない早朝4時に小用を催し目が覚める。トイレに行きベッドに戻りつつ身体が火照っていて喉が渇いているのに気付き、キッチンへ引き返し水を飲む。寝巻きを脱いで下着姿になってふとんに入るが、まだ暑苦しい。そこで窓を少しだけ開けると、近くのコンビニエンスストアの駐車場で誰かと誰かが話しているのが聞こえてくる。そのまま眠ろうとするがやっぱり一度目覚めると眠れない。するとさっき私がキッチンに行った物音で目覚めた家族の某も起きてしまったらしく、結局二人で5時過ぎからしばらくテレビなんかを見ている。6時台だったかには皇室のニュースとか、そのあとだったか同じころだったかフォークグループGARO大野真澄が中野あたりをぶらついている番組を見る。古い町並みがここ数年でなくなりつつあるらしい。大野はむかし中野に住んでいたころの記憶を辿って路地を曲がって行くが、お目当ての建物はみな姿を消している。それでも中央線沿線の雰囲気が伝わってくる。
 携帯電話でヤフーにアクセスして忌野清志郎の訃報を知る。昨年復活ライブがあったのに、癌が転移して再び闘病生活に入っていたとは知らなかった。まだ58歳だったとか。彼の作るバラッドの美しいメロディを思い起こす。帰れない二人(歌っているのは陽水)、や、スローバラード。
 昼、家族のSの友人Fさんが家に遊びにいらっしゃるというので、Fさんを駅に迎えに行くというSを自家用車で駅まで送る。それから妻と二人でやっぱり自家用車で昼食を食べに辻堂へ行く。高速道路はずいぶんと渋滞しているらしいが、一般道は思いのほか空いている。辻堂駅そばの寿司「気仙沼寿司」へ。昼のランチ握りに、食べ終わったあともう少し何か食べたくなり、私は蛍烏賊、妻はぼたん海老の握りを追加する。
 辻堂にあるのに何故「気仙沼寿司」なる名前であるのか?と聞いたところ、寿司を握っているおやっさん(と言ってもまだお若い)が気仙沼出身だという。なんでも海からすぐのところにご実家があり、海があれると家に波が被ったと言う。本日は気仙沼のうにが直送されているとのことだった(が、うには食べなかった)。牡蠣の話をする。夏の岩牡蠣は天然物。冬の牡蠣の種は、もともとはフランスからの輸入だそうだ。牡蠣にはワインが本筋なのか。昨年、弘前に行ったときに大きな岩牡蠣を食べたことを思い出した。
 SとFさんのために近くのpatea gardeでケーキと焼き菓子を買って帰る。
 帰宅したら、シャツのボタンがひとつ段違いに留めてあることに気が付いて笑ってしまう。寿司屋で妻と私は向かい合わせのテーブル席ではなく、カウンターに座ったために、妻も気付かなかった。寿司職人の方は気付いていたのだろうな。あはは。
 SとFさんが居間でDVDを見ているので、私と妻は別の部屋にいて、読書をしているが、なんとなくつまらなくなり、午後3時ころにまたもや自家用車で出かける。茅ヶ崎ビーンズ香房へ行き、珈琲豆を買う。生の豆を焙煎してもらっている待ち時間に珈琲を一杯飲む。
 夕方より、寝不足がたたって、頭がぼんやりとしてくる。頭をぐるりと一周、目に見えない土星の輪のようなものが取り囲み、そこから脳内活動を麻痺させる怪しい電波が飛んできている、と言う感じ。夜に藤沢で一緒に飲む予定だった友人に「今日は勘弁」とメールを入れる。
 というわけで21時ころに寝てしまう。