通り雨


 午後7時、雨が降る。通り雨なのか。傘をさしたカップルが黄色信号を渡る。

 いつ買ったのかも覚えていない、古本の古井由吉著「聖・棲」という本を積読本の中から見つけて、一週間くらい前から読んでいるが、なかなか読み進まない。もちろん著者はそれぞれのらしさがあって文学界のなかで立位置を確保しているのだが、それでも時代の色合いもあって、非常に乱暴な物言いで専門に日本現代文学を学んでいる人からすれば笑止千万かもしれないが、中上健次とか丸山健二とか、もっと乱暴を極めれば大江健三郎とか、そういう作家の名前が、同じ時代の色を伴っているようで何か共通な雰囲気を感じてしまう。そしてその共通な感じは懐かしくもあるが、いま読むのにかなり億劫な感じがして、だからなかなか進まない。
 調べてみたら、大江1935年生れ、古井1937年生れ、丸山1943年生れ、中上1946年生れ。
 これって1940年くらいに日本の著名な写真家が生れているのと同じ感じがする。全ての芸術分野で1940年前後生まれの方達が何かを成しえているのかな?
 で、写真家の方も調べてみました。深瀬昌久1934年、高梨豊1935年、森山大道1938年、中平卓馬1938年、篠山紀信1940年、荒木経惟1940年、須田一政1940年、北井一夫1944年、牛腸茂雄1946年

 豊橋のギャラリー・サンセリテから9/26-10/18の山本昌男展のDMが来る。調べてみたら、8月に中目黒のミズマアートで山本昌男展KAWA=FLOWを開催していて、それが今度は豊橋に回るらしい。中目黒でやっていたことを知らずにいて見逃したのが残念至極。豊橋まで行こうかな・・・
http://mizuma-art.co.jp/exhibition/1245307757.php