ロベール・クートラス展


 上の写真は数日前の湘南新宿ライン車窓から撮った、線路脇のマンションの窓明かり。窓明かりが人の心に起こす人恋しさが募る季節は、いまが一番なのかもしれない。

 18日は会社の出張帰りに六本木から飯倉片町の方へ十分ほど歩いた、近代建築の本などにもよく取り上げられていた昭和初期のスペイン風集合住宅「和朗フラット」の一室であるGallery SU にロベール・クートラス展を見に行ってきた。会場で岸真理子・モリア著「クートラスの思い出」(リトルモア)を購入。五月に松本で、たまたま行ったカフェ+ギャラリーでクートラス展に行き当った。それからちょっと興味を持って、見に行ったという背景。最初誰もお客さんがいなかったが、私が入って数分のあいだに、次々とお客さんがやってきて、狭いギャラリーはいっぱいになる。これも風邪の症状の一つなのか、ここ数日、やたらに身体が熱く感じられる。それで熱を測ると35.4度とかしかないのだが。それでギャラリーでも汗が噴き出てきてしまう。むき出しで飾ってあるテラコッタ作品やカルト作品に汗が落ちてしまわないか心配になり、早々に退散。具象のないパターンで構成されたカルトに比べると、具体的なものや人や動物や想像上の動物などの形が見て取れるカルトは愛らしいしウイットに富んでいる一方で、実は不気味であったりもして、その両面性みたいなところが面白い。しかし同様のパターンのカルトでも、色の選び方で印象が違うのは、まあ考えてみれば当たり前なのだけれど、それもあらためて面白い。
http://gallery-su.jp/exhibitions/2011/10/post-7.html

 最近は六本木に用事があっても、目的地はヒルズかミッドタウンかがほとんどで、そこには地下鉄駅からの通路を歩いて行けるから、六本木交差点に出ることなどほとんどない。そもそも六本木なんか縁遠くて、1980年代前半の独身のころに、たまーに、ボディ&ソウルとかミスティとかピット・インとかにジャズのライブを聴きに行ったくらいのものだ。そんなふうに土地勘のない縁の薄い土地なので、こんな下の写真のように東京タワーが見通せることも初めて知りました。

クートラスの思い出

クートラスの思い出