寒いが快晴


 (上の写真は大阪caso前の海)

 午前、哲学の道銀閣寺側から南下して歩く。そのまま平安神宮まで。哲学の道の桜はまだ三分咲くらい。晴れているが寒い。真白な雲がときどき太陽を覆い、さっと影が走る。見上げると雲の端が光っている。そのまま平安神宮へと歩く。左近の桜は満開。ここには枝垂桜の大木がたくさんある庭があるのだが、建物越しに見える枝垂桜はまだ開花していそうもなく、入場せず。桜の周りでは携帯電話やデジカメで記念写真を撮る人がたくさん。若い女性三人組は、神官の方(でいいのか?)をつかまえて写真を撮ってくれと頼んでいる。水色の袴をはいた若い神官が桜の前にならんだミニスカートの三人組を撮る。右近の橘の木になっている実は日の光を受けて、作り物みたいにつやつやに輝く。フランス語らしき言葉で話している親子も同じように桜の前で写真を撮っている。栗毛色の長い髪をあんだ、足の長い白い肌のフランス少女はまぶしくてカメラを構えた母親に向けて目を開けていられない様子。
 平安神宮近くの芸術書専門の古書店「平野書店」に立ち寄る。玄関で靴を脱ぎ、スリッパに履き変えて、入る。なんという名前の写真家だったか、デュエイン・マイケルスのシーケンス写真のような写真を作る日本の作家の展覧会図録を見つける。なかなか面白い。昨年この店でウォーカー・エバンスの写真集を手にして、迷ったが買わなかった。今回も迷ったが買わなかった。古書店の店主という方々は、客の顔をちゃんと覚えているものらしいから、何も買わない客のことをどう思っているのだろうか。すいません。
 そのまま古川商店街のカフェ六花へ。ランチと珈琲を頼むが、ランチを頼んだことが伝わっていないようで珈琲が出てきたままずっとランチが出てこない。あとから入って来た客にランチが先に出て、そのことを確信して、再度ランチを注文するがその過程でどきどきしてしまう。それで肝心の珈琲をゆっくり味わえなかった。小心者。ここのコーヒーはすばらしく美味しいのだが・・・。
 京阪三条から京阪で淀屋橋に。読書中の堀江敏幸「おぱらばん」はいちど読んだことがあったことを確信するも、中身の詳細は何も覚えておらず、楽しく読める。黄色い部屋のはなしを読み進むが、途中で眠くなる。
 南船場のレトロビルに入っているギャラリー、ナダール大阪に行き、植田佳菜子写真展「キセキ」を見る。今風な優しい写真が並ぶが、ところどころにのぞく植田さんらしさがもっと出てくればよりよいだろう。
 同じビルのベルリンブックスにてまだ買っていない雑誌coyoteロバート・フランク特集号を安価で見つけるがこれも買わない(旅先で本を買うと持ち帰るときが大変なので警戒心が働きつつあるかも)。ビートルズが流れていた・・・っけかな?そんなような気がする。
 地下鉄に乗って大阪港へ。4時前にcasoに到着。広い会場にびっくり。
 やがて会場で待ち合わせていた須田塾大阪所属のJH嬢とそのご友人N本さんと会う。三人で大阪港駅近くの中華料理店に流れ、三時間ほどの飲み会。
 何故だか若い女性二人に、私と妻とのなれそめなどをするどく聞かれてたじたじとなる。


平安神宮にて


その中華料理店にて食べた春巻