New Snapshot


 今日はどこかへ行こう!という強い希望を伴う計画もなく、朝6時過ぎにベッドでごろごろと、そうだまだ作っていない年賀状を作ろうとか、京都のAさんに手紙を書かなきゃならんとか、やらなくてはいけないことがいくつかあるから、そういうことをやろうかな・・・と思いながら、携帯でアマゾンにアクセスしポプラ社話題の本の感想を読んだりしているうちにまた眠ってしまった。次に起きたら8時半過ぎで、カーテンを開けたら快晴で、強い希望は相変わらずないけれど天気に誘われるようにして外に出る。バスに乗り駅へ、駅のホームに降りたら湘南新宿ラインがちょうど到着。乗車して恵比寿へ。そのうちには行こうと思っていた東京都写真美術館のスナップショット展(スナップショットの魅力展が3階で、ニュー・スナップショット展が4階で開催中)に、今日行くことに決める。
 3階のスナップショットの魅力展、ポール・フスコの1968年「ロバート・F・ケネディの葬送列車」は大きなスペースを使っての大型(A1くらいかな)プリント展示。40年以上経っているという時間の作用と、自分がアメリカ人ではないということなどから、その写真へ対する思いは当時のアメリカ人とは全然違う。なんて、そんなの書くまでもなく当たり前だな。光が美しいし、そこに並んだ人たちの人種の多様さに改めて目が行くし(JFKが人種を超えて慕われていたのだなとわかる)、服装の色とりどりもきれいだし、車はアメ車のもっとも輝いていた時代のようだし、葬送列車にも関わらず最も豊かだったアメリカが写っている。
 ウォーカー・エバンズのサブウェイシリーズはプリントの柔らかさと、写っている人たちが(いまはなき由緒正しき、というのは、言い換えるとある時代の典型のってことかな・・・)「大人」であることの魅力があいまっている。
 ウィノグランドの「女性たちは素晴らしい」は以前にも京セラだったかな、どこかのギャラリーでも見たけれど、これこそ正統派のスナップだなと思う。
 森山大道、やっぱりかっこいいな。私がティーンエイジャーだった70年代くらいに、ティーンエイジャーがこの日本にいて感じていたかっこよさみたいなことが、ほらほらそうだったでしょ!ってチラつかされる、そんなことなのかな、こうころっと感動してしまうのは・・・
 2階に移る。日本の日本の新進写真家vol.9「かがやきの瞬間」ニュー・スナップショット展(長いな・・・)に移り、小畑雄嗣「二月」、これは良かったなあ。白黒の夜のスケートと雪の結晶の写真を順番に見ていると、なんなのだろう?その写真だけからしか伝わらない独特の「感じ」を覚える。好きな「感じ」。言葉に、いまここで上手く言い現せないんだけど・・・。

 冬になると太陽が低くなって、太陽の光線は東京のきらきらした新しいビルに反射して、思いもよらない場所にビルのレフ板に反射された柔らかい光が溜まっているのだった。

 中目黒の喫茶るぱんでコロッケとハンバーグと目玉焼きの「本日のランチ」を食べる。