さまざまなこと


 28日。夜、DVDで「パリ、テキサス」を見る。先日の須田塾にて、私が4月に予定している写真展に展示する写真を並べて、須田先生が(写真へのコメントの中で)その映画のことを引き合いに出したので、これはちゃんと見なくてはならないと。写真展のタイトルを、この際、映画の主人公の名前でTRAVISにしてしまおうか。良い案が浮かばないから消去法的に候補を絞っていくと、そうなってしまう。そこでウィキペディアTRAVISと入れて調べてみたら、タクシー・ドライバーの主人公の名前もその名前だったと書いてあった。タクシー・ドライバーでもパリ、テキサスでもトラヴィスは眠らない。
 タクシー・ドライバーは1970年代後半に所謂名画座の2本立て3本立てにしょっちゅう組み入れられていたことと、それが見たい映画と組み合わされていることが多かったこともあって、結果として劇場で四回か五回か見た。タクシーが現れる冒頭のシーンはカッコイイ。一方、見ていたと思っていたパリ、テキサスはどうやら見たことがなかった。
 TRAVISというロックバンドのアルバムを何かのついでにTSUTAYAで借りたことがあったらしく・・・よく覚えていないんだけど・・・どうやらそうなのだろう、というのも自分のiPODをくるくると操作して入っている音楽のアーティスト名を見て行ったら、そのバンドのアルバムが一枚入っていた。ウィキペディアTRAVIS(バンド)によると、このバンドの名前は、メンバーのだれそれが、パリ、テキサスの映画にインスパイアされて主人公の名前をバンド名にした、と書いてある。なんだ、世界的に有名なバンドの名前の由来と同じ理由で、しがない一アマチュアカメラマンが写真展のタイトルにTRAVISなんて付けるのはダサいではないか。
 映画の中のクライマックスの場面の一つでTRAVISは、四年前の出来事を話す。
その中で、名前の知らない町を彷徨っていた、みたいなことを言う。それなら、写真展のタイトルを「名前のない場所」にしようではないか!と思い立つ。
 むかしアメリカ(バンド)のヒット曲に「名前のない馬」って曲があった。私が最初に買った洋楽のLPレコードはフィフスディメンション・ゴールド・ディスクで、ついでシカゴ・ゴールド・ディスクだったと思うが、シングル盤は「名前のない馬」だったかもしれないな。まあ、記憶はあいまいで大抵は間違っている。ゴールドディスクっていうのは今で言うベスト盤ですね。

 29日。目覚めて、昨晩決めた「名前のない場所」って写真展タイトル候補の言葉がどこかで使われていないか?をチェックしてみたら、なんだ、マイケル・ジャクソンの2年くらい前に発表された未発表曲っちゅうのがまさにその通りのタイトルだった。がっかり。使えないな。いや、これが好きなアーティストの曲名とだぶったりする分にはむしろ嬉しいのだが。。。
 それでまた迷走してしまう。プレス用文章の締め切りは1月末なので、今日には決めておきたい。

 午後、吉祥寺の某書店に我々のリトルプレス「ニセアカシア」の委託販売交渉に行くが、不採用となる。ちょっと残念だが、いろいろと指摘もいただく。でも売れるものづくりに迎合することをよしともしないから、参考意見にどう対応するかは後日の話になる。

 夜、プレイスMに須田一政×瀬戸正人トークショーを聞きに行く。とても興味深いはなしがたくさん聞ける。
・・・
 須田先生:最近は写真を撮りに行くまえに、あそこはいまどうなっているんだろう?みたいな妄想があって、その結果いてもたってもいられなくなって、深夜に出かけていったりしちゃう。でも夜だからなんにも写らないですよね。真っ暗で三脚立てて長時間露光しても写らないくらい真っ暗なところで。
 瀬戸先生:でもそれでも何かは写っているんですよね。
・・・
等々。前回のトークショーが白熱した感じがあったが、今回はちょっとぼそぼそとした感じで、ゆったりとしていて、のんびりとしていて、それの間みたいなものを含む時間の流れが楽しい。

 深夜、アジアカップ勝戦を見る。フリーだったとはいえ、よくボレーシュートをヒットさせて突き刺せたものだ。

 30日。朝起きてしばらくしたら腹痛。不調。
 それでも、茅ヶ崎カフェ・ハッチに行き、ニセアカシア編集会議に参加。サンプルの送り先をどうするか、店舗交渉をどうするか、次号をどうまとめるか、等々結構長い時間ディスカッションをする。
 体調不調につき、夜、予定していたジャズのライブ(@藤沢の某所)はキャンセル。帰宅してからこれを書いています。
 写真は20日に撮ったもの。