病院からの帰り道


 出張からの帰り、少し早く茅ヶ崎に帰って来たので、18時にかかりつけの病院へ定期通院。不整脈の薬。自己申告した最近の血圧130/90、その場で測定したらぴったり130/90。これから冬に向かうから、また心臓や血圧が、夏と比べると不調になるのだろうな。病院からの帰り道、コンパクトデジタルカメラで写真を撮りながら歩いて帰る。シャッター速度はだいたい1秒。ISO400。ネックストラップを突っ張って、カメラを腹に押し当てて、四駒か五駒撮ると、それで「ときどき」ぶれない駒が撮れる。
 コンパクトデジタルカメラを使い始めたころには、ぶれようがぼけようが、どんどん撮れて、暗くても何かが写って、それが面白くて、フイルム時代には撮らなかった車窓写真も撮るようになったし、テレビやモニターを接写したりもするようになったし、夜の街をスナップするようになった。そうして写る写真がいちいち新しく見えて興奮したものだった。2006年にやった最初の個展の作品にはそんなころの写真を展示した。いまも、車窓写真やモニター接写や夜の街や、そういう撮影は繰り返し続けている。続けているが最初のころのような興奮がない。興奮なくても、同じように、同じような被写体を、撮り続けている。だから同じような写真がどんどん溜まっている・・・のかと思うのだが、実は気に入る写真が得られることが極端に少なくなってしまった気がする。興奮の有無がもたらす結果なのか、撮影時だけでなくセレクト時も冷めていることで、気に入る写真を見落としているのか。何か新しいこと(DSLRでこの春からやっている昼間のスローシャッターのように)、コンデジを使った何か新しいことで、マンネリを打破したいように感じているのだが・・・。
 いや、やはり被写体の選択眼の視界や注目点をちょいと変えてみたいと思いもする。しかし、故意にそうしようとしてもそれは本質ではないから、自分の変化がいままでにないとろこに目を向けるようになった、ということが起きるのを待っている。ありえへんか?