若者はなぜ


 21日から一泊だけ京都に行っていて、22日の夜遅くに戻ってきました。

 テレビドラマ「若者たち」を見た記憶はかすかにあります。たぶん私は小学生の低学年か真ん中学年あたりだった。若いお兄さんやお姉さんたちが、なにやら一生懸命に生きている姿を見て、詳細は訳がわからなくても、なんだか感動して、気持ちがモソモソとしたことがあった。主題歌の♪君の行く道は、果てしなく遠い♪の歌は心にしみた。
 そのメロディを思い出し♪若者はなぜ、飲み会のあと三条川原に集まる♪と替え歌して鼻歌を歌った(って頭の中だけでですが)。当然この替え歌の後半は早口で歌わなければメロディに歌詞が入りきりません。
 正しくは♪若者はまた 歩きはじめる♪だから、「歩き始める」の2小節のあいだに「飲み会のあと三条川原に集まる」を入れるのだから。

 例えば、具体的にその映画の名前を覚えているわけではないが、たとえば「若者」がどこかで徹夜でどんちゃん騒ぎをして、その翌朝、昨晩の狂騒を胸に、朝日の昇ってくる町を見下ろせるビルの屋上でも橋の上でもいいや、あるいは海のある街なら大抵は砂浜だろうか、そういうところに行って朝を迎える、そういうときはみんな無口になって太陽や影や街や自分を、傍観者のように眺め、この「時代」が早々に過ぎることを知っている自分に気が付いている。という「ありきたりの」展開というか転回がありますね。これはまだ朝を迎えていないけれど、それでも三条川原の川の流れのほとりというのは、そういう「若者」の時間の「記念スタンプ」となるような場所なのかも。
 でもって私はもちろん俄か傍観者の傍観者。

 テレビドラマ「若者たち」のなかに、人力飛行機に憧れてそれを作ろうとするような物語の回があっただろうか?それとも、それは私の混同で、そういう(ありふれた)物語の、ほかのテレビドラマがあってそれと混同したのだろうか?そういうドラマに小学生の私がとても感動したこともかすかに覚えているのだが。そこにも川原が出てきたような気がする。人力飛行機じゃなくてグライダーとか、飛行機の模型だったかも。

 こんなことを書いていると、吉川忠英のアルバム「イリュージョン」に入っている「プロペラ・プロペラ」という曲のことを思い出した。それでその歌詞を確認しようと思って、さっきからCDをずっと探しているたのだが見つからない。