自然と建築の共存について

 上の写真は渋谷駅(渋谷スクランブルスクエア)からヒカリエを結ぶ東口二階歩行者通路の渋谷駅側のエスカレーターで、写真の右側へ歩いて行くと、その歩行者通路になります。

 先日、再放送された日曜美術館の「建築家内藤廣」の回の冒頭で、建築家ご本人が、渋谷再開発計画で最初に完成するのがこの通路だったので完成度の高いものにしたかったとおっしゃっていました。下の写真がその内藤廣設計の通路です。すなわちこの下の写真の奥が上の写真のエスカレーターのある場所。

 時間の流れの中で、私たちは街を歩いている通行人の一人のようにそこにたまたまいる、その中で、あとから続く人に少しでも良いものを残したい、そういう思い。建築だって、自然や都市環境の中で変化していくという大前提での今なのだから、というようなことを内藤さんが話していた(と番組を観ていて私がそう把握したってことですから正しいかどうかはわかりません)。あるいは、建築を新たに建てることは多かれ少なかれそこにあった自然を破壊することを伴うから、出来るだけ早く自然に溶け込むようになるといい、というようなことも。

 多くの現代の有名建築家が、テレビやウェブで言ったり書いたりしていることを読むと、自然との共存について凄く意識的で、それはまぁ昔からずっとそうで、建築の基本的な課題なのかもしれませんね。建築史等を学んだことは一回もないので、素人の推測ですが。だから内藤廣さんだけがそういうことを言っているわけではないとは思いますが、日曜美術館で内藤さんが話していることは判りやすかった。そのため、この人の建築作品をたくさん見てみたいなと思いました。昨年、島根県グラントワでやっていた内藤廣展に行かなかったのが残念です。

 昨年渋谷のギャラリーTOMは訪れました。みなとみらい線馬車道駅は何度も使っていますがちゃんと構造を見てみたい。あとは東京や京都や御殿場のとらやは内藤さんの作品のようです。何と言っても高知の牧野富太郎植物園に行きたいものです。