仙台へ


 一週間前に高松へ行ってきたばかりだと言うのに、13日の土曜日から一泊で仙台へ行ってきた。金曜は宇都宮にいたので、土曜の朝の早朝に宇都宮から出発。青春18きっぷの期間が始まっている。五時間かけて行く。途中、郡山の駅ビルにあった蕎麦やで、きのこ蕎麦を食べた。仙台には11時半頃に到着。駅に近い牡蠣小屋で定食を食べた。牡蠣フライ二個、生牡蠣一個、牡蠣飯。生牡蠣を一つ追加して食べる。
仙台に来るのは七年前以来でたぶん四回目になる。前に来たときのことをよく覚えている。というのは、仙台駅から、義父が生前に使っていたミノルタX1に中古で買ったぼろぼろの28mmのレンズを付けてスナップしながら歩き始め、西公園まで行くと、その11月末で閉館になる仙台天文台に(閉館になることなどまったく知らなかったのに)偶然にたどり着いたのだった。仙台天文台はその後、もっと郊外にある新しい施設に移った。
 その仙台天文台には子供たちに天文のことを勉強してもらうための、たとえば太陽系の動く様子を再現したような装置が置かれていて、その古めかしい教材を何枚も写真に撮ったのだ。南中のときに冬の方が影が長くなるのは太陽の位置が低いから、というのを実際に電球で仕立てた太陽と模型の電信柱(棒)で影を作ってみせていたり、電球の太陽の周りをモーターと歯車で連結されたからくり機構で地球が自転しながら公転して動いたり、そういう装置、いや実際に上記のようなものだったのか詳細は覚えていないのだが、そういうメカメカしい教材の装置が置かれていた。そんな中に星座の図を示すものがあり、そののぞき窓のようなところからスローシャッターでカシオペア座だったかを撮ったりもした。その写真が昨年京都フォトアワードでAcru賞を受賞することになって、今年の夏の個展に結びついたものだった。
 ああいうメカっぽい装置を見た子供たちは天文のお勉強だけではなく、興味のある子供には歯車の機構とかも面白くってそこから理科系の子供が出来るきっかけになっていったのかもしれないな。
 という思い出にしたがって、今回も同じコースを歩いて行く。残っている横丁と消えてしまった横丁がある。七年前は快晴だった。今年は途中から雪が降り始める。横断歩道を渡ると西公園に着くと言うところまで来て、そのあたりにある古い喫茶店に入る。珈琲を飲み終えてから駅の方に戻る。途中古書マジェランに立ち寄る。中沢新一著「蜜の流れる博士」を外の棚から拾い出す。500円。さらに雪が強くなる。この旅行にはデジタル一眼カメラを持ってきた。AFが降ってくる雪と向こうの街路のどっちにピントを合わせるべきか迷う。雪がひどくなる。調べておいたカフェに飛び込む。café haven't we met。買った本を、最初の章の熊楠に関するところを読む。オレンジリキュールの入った珈琲を飲む。
 一時間あまりか、ずっと本を読む。雪がやんでいた。

 夜、ホテルから出て、牛タンを食べる。そのあとに仙台光のページェントを歩いてみた。