冬の代々木公園は高い木々の葉が落ちて地面を覆い、日の光はその柔らかい落葉の地面まで届くから、夏よりも明るく広く感じた。夏は夏で、木陰になるから涼しくて、居心地が良いわけだが。デングの蚊が昨年だけの騒動で終わればよいのだが。
それでも冬だから、気温は低い、ダウンジャンパーを着こんだ人が、そういう落葉の森の中の椅子に座っている。子供だけは走り回ったりしているが、ダウンジャンパーの人は、日溜りの中の猫のようにじっとしている。もちろん、他の季節よりも公園に来ている人は少ないだろう。そんな森の中に、アコーディオンとギターとフィドルの三人組カントリーソンググループが三角形に向き合って、演奏をしている。私は森の中をカメラを持って横切っていく。その先に、柵で囲われたドッグランの場所があった。犬たちが走り回るのをじっと立って見ている飼い主は、子供たちを遊ばせ、それを見ている親たちにちょっと似ている。
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昨年の暮れに青春18きっぷで仙台に行ったとき、途中、乗り換え時間があった福島の駅で改札の外に出て、開店したばかりの本屋に寄ったら「復興の書店」という文庫本が平積みになっていたので買った。この本はその旅行のあいだとその後の数日で読み終わった。感情がずっと揺すぶられました。本の力は素晴らしい。ふと思い出したので、それだけ書いておきます。
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さて、冬の散歩道、といえばサイモンとガーファンクルでした。
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- 作者: 稲泉連
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/11/06
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