渋滞を抜けて


 週末も平日と同様に早く起きてしまうから、またもや自家用車を運転して、別にどこでもいいのだけれどそこには無料駐車場があるからと言う理由で立石へ。ほぼ順調、由比ガ浜のあたりだけちょっと渋滞。前回、混んでいて入れなかったから警戒していたが、今日は空いている(常に7割くらい駐車場が埋まっているが11時近くになっても満車にはならなかった)。到着したのは7時台だったかな。海を目の前にして車を停めて、窓をあけて、コンビニで買ったサンドイッチと珈琲。毎朝飲んでいる高血圧の薬を飲んでからトイレへ行き、また車に戻る。無印良品のものだったかな、黒い厚紙の表紙の葉書サイズくらいのノート、ゴムが付いていてページが開くのを防げる仕掛けのあるノートを開いて、鉛筆を握ってあれこれ考える。
 三か月にいちど、福岡の某さんに頼まれて原稿を送っているショートショートのようなものの締め切りが今日なので。だいたい原稿用紙にして10枚から15枚分くらいの長さなのかな。話のなかでは「パンの耳」のことを「耳のパン」と呼ぶ人が出てくる。どうしてそんな人が出てきたのかな。話のなかでは雨が降っている。
 車の目の前は腰くらいの高さに防波堤があって車と防波堤のあいだをときどき誰かが通っていく。どこからか現れた、たぶん私と同じように車で一人で暇つぶしにやってきたおじさんが防波堤の向こうのテトラポットだかで釣りをしている人と話しているのが聞こえてくる。そうやら大きな魚影の魚が少し沖の岩場に四匹五匹と見えるらしい。そこで私も車から出て、海を見下ろす。最初はぜんぜん見えない。いちど気付くと次々に見えた。確かに大きい。魚影だと大きく見えるのかな、30cmくらいはあるような気がする。それが行ったり来たりしているが、その移動速度が随分と早い気がする。岩場の海藻かなにかを餌を求めてちょちょいとつついている感じではなくて、小魚でも追っかけているような速さに見える。ちょとと怖い黒い影なのだった。
 話の中ではスカボロフェアの歌のパセリ・セージ・ローズマリー・&・タイムをおまじないの言葉だと思っている子供が現れた。どうしてそんな子供が現れたのかな。
 スマホで調べてみたら、スカボロフェアってサイモン&ガーファンクルが作った曲ではなくて昔から歌われていた曲なのですね。
 中学生のときに映画「卒業」を見た。この曲はバスの中のヒロインを歩道を走りながら追いかける場面で流れてた?こんな記憶は遠い記憶だから、むしろ間違っている、というか当初とは違い大きく変容してそうなっている、のだろう。間違っているって感じではないですね、記憶ってのは。変容して当たり前だし。
 概ね書き終わったら11時近くだった。そのあいだに二度、車を出て立石の松のある磯浜あたりを散歩してみた。
 帰路は渋滞しているかと思いきやそうでもなく概ねするすると茅ヶ崎まで戻って来た。書きなぐったノートの字を見ながらパソコンで校正しつつ清書。