京都で桜をたくさん観る


 午前8時、東寺。午前10時半、京都御所。午後2時、平安神宮。桜を見上げ、カメラを向け、露出を何種類も変えながら、すなわち絞り値を変えてぼけ度合いを変える×露出補正を三分の二段刻みくらいで何枚も、すると、一つの画角でも5コマとか10コマ撮ることになる。明らかにデジタル時代の数打てば当たる作戦。
 毎年毎年代わり映えのしない同じような桜の写真を残している。今年も春が来ました、その確認のような行為ですね。今年も、私は、無事にしてます。元気です、一応。でも誰に向けてその「元気です」の手紙を出しているのか?写真がHDDにしまわれるだけではその役目すら果たしてない。
西崎憲著 蕃東国年代記 読書中。ちょっとボルヘスの香りがしますね。でも、なんちゅうか、鹿爪らしさと言うのか高尚さなのか、そう言うところに違いがあるのかな。どっちがどうと言ってるわけではないですが。