スイカを食べるのが遅い

 アーティゾン美術館の前の交差点、真昼間、猛暑。信号待ちの人たちは日陰で信号が変わるのを待っている。

 ところで、急に話が変わりますが、先日某所のスターバックスコーヒーで、コーヒーエイドクールライムというこの夏のわたしのイチオシのドリンクを飲みながら本を読んでいたら、店員さんが小さな紙カップに入れたスイカ・スムージーを試食にどうぞと配って歩いてきた。それで思わず、わーいラッキー、といただきました。スイカスムージーはなかなか美味しいのですね。

 子供の頃もいまもか、あまり積極的にスイカは食べなかった。嫌いじゃないけど、食べたくなるほど好きじゃない。どこかで出て来ると食べる。年齢が一桁だったころは父と縁側に座ってすいかにがぶりつくという行為自体が楽しかったけれど。嫌いじゃないがものすごく好きというほどの味ではない、とういことと、種を飛ばす、というめんどうくささがプラスマイナスゼロになる。というのもスイカの種を誤って食べると、それが胃で消化されずに、盲腸にはいりこんでしまい、そこで腐るから、虫垂炎になる。だから種はちゃんと全部吐き出さなくてはならない、と教わって来た。だから種を「食べない」ことにものすごく気を使っていたんだと思います。

 子供会のイベントでスイカを食べる。スイカ割り遊びのあとなど。塩を振ってから、皆ががぶりつく、A君もB君も地面にぺっぺっと種を吹いて捨ててはどんどんかぶりつく。私の食べる速さの二倍か三倍、彼らは速かったな。