例年通り、12月の最初の週末には新宿御苑に行く。さらに、今朝は早起きして、新宿御苑に行く前に、自家用車を運転して伊勢原の日向薬師にも行ってきた。日向薬師の裏山と言っていいのかな、駐車場から登っていくハイキングコースの入口のところの梅林の回りに大きな楓の木が数本あるのを、数年前の同じ季節に行ってみたときに知ったので、今回は最初からその紅葉を目当てに。しかし残念、紅葉はピークを過ぎていて足下には楓の落葉が重なっていた。それでも逆光で眺めると、上の写真のようにまだまだ美しい。朝早く、誰一人おらず、鳥の囀りだけが聞こえる。木は崇高に見える。こちらが木に見下ろされている。見透かされている感じがする。
一方で、その根本に人が大勢集まって写真を撮りながら右往左往をしている新宿御苑で、その場の主人公は右往左往している人々で、人々が木を見上げているのだった。木に見下ろされた朝と、木を見上げた午後だった。
写真を撮る気分もそんなところだ。上の写真を撮るときには、木にお願いして写真を撮らさせてもらっている気分。下の写真は紅葉を広く入れているとは言え、人々を撮っている気分。
風景写真は、撮らさせていただくような、受身の気持ちで撮るものなのか?たまに自然風景も撮るけれど、それは「私」の視線の延長で風景を前にしたからであって自然に対して真摯であろうとかなんとか考えたことは無かったんじゃないか。風景写真を極める人達は、この受身と感謝の気持ちが必要条件なのかもな、とか思った。