猛暑の日の行動

 前回投稿したブログのタイトルが「明後日は35℃」で、その明後日だった昨日の木曜日の最高気温は、神奈川や東京では本当に34から35℃だった。快晴だし、昼間に仕事もなく抜け出すことが可能な日だったので、調べておいた鎌倉中央公園と言う自然公園に行ってみた。鎌倉といっても有名な名所の近くでもなく、昭和40年代頃に造成されたと思われる丘の斜面に作られた高級そうな静かな分譲住宅地に隣接してる谷戸をひとつ、自然を生かして整えたようなところだった。三菱電機鎌倉製作所の最寄り駅の湘南モノレール湘南町屋駅から坂を登って15分くらい。猛暑対策に冷水を入れた水筒、いまは水筒とは言わないかな……うーんと、ウォーターボトルかな、水筒をそのまんま英語にしただけ…それと真白の日傘を持って。それにしても暑い。誰でも暑いと知ってるのにわざわざ「それにしても暑い」と書くわけだが、ひと夏のあいだに、屋外にこれだけ長時間いることも実はあまりない。たいていは冷房の効いてるどこかを転々とするわけで、それと違い昨日は結果としては2時間半くらいぶっ通しで外にいた、なるべく日陰を選んではいるものの、これはきつい。そのときは水分も取り、日陰で休みと、十分に熱中症にならない意識を持っていたが、帰宅したあとの昼下がりから夕方まで、なんだか首や頭は熱を内包してる感じだったから、冷やした保冷剤を首に当てたりしていた。すなわち結論、こんな日にずっと冷房のない外を歩くような外出には行かない方がいいですね。
 目的は写真のように、この半夏生を撮ることでした。ほかにカメラマンは一人もいなかったな。
 それにしても最近は植物を撮る頻度が増えてきた。歳のせいと考えるべきなのか。だけど三十代の頃に4月に長い休暇を取り、桜前線を追っかけて、マミヤの6×7で桜を撮っていたし、最近急に植物を撮り始めたわけでもない。むしろネットで、どこそこにこんな花が咲いてるぞ、今が満開だぞ、と情報を調べられるからのこのこ出かける回数も増えてる。そうかグルメにしても美術館巡りにしてもコンサート情報にしても、私はもう若い聴衆に混じって生演奏を聴くのはなんとなく遠慮したくなったが、情報があるから、みんなのこのこ出掛ける回数が増えてる。比較してるのは二十年前とかもっと前です。その頃は、なんやかや、知らないうちに終わってた、とか、知らなかったから自分にはなにも起きてない(そもそも行きたかったとか行こうとか思わない)ことがたくさんあった。これを敷衍するとすなわち行動が情報過多のなかで、言い方が受け身で、でも行動を決めてるのは自分だから、ちょっと違うけど、感じとして「情報にせっつかれで慌ただしく動かされてる」ような側面もあるかもしれない。
 太陽の光は電磁波で電磁波だけでは温度が上がらないが、その光が届いた陸や海で分子が振動するから熱を帯びる、これが夏が暑い理由で、原理は電子レンジと同じ。以上は少し前にテレビのチコちゃんに叱られる!でやってた受け売り。でもここから、電磁波が情報で、一つ一つの分子が一人一人の人間、と思うと、さもありなん、情報に踊らされて右往左往して発熱してる。
 こう書いてくると半夏生を見に行って後悔してるみたいだけどそんなことはないですよ。白い半夏生はその場は物凄く暑い熱中症警報下であっても、それでも涼やか。トンボも飛び交い、鶯がきれいな声で鳴いていた。行ってみて良かったです。
 さて、そういう満足を得たなら情報が手に入るのは悪くないってことだよね!となるわけだが……ここがまた難しい。毎回毎回、食事が豪華で、ステーキ→寿司→鰻重→???なんだろうか?もう浮かばない(笑)けど、豪華絢爛の満腹食事が続けば良いってものではない。知らぬ間に過食になってない?ぼーっとしてる余白の時間も必要ってことかな。
 いやなに……ここに屁理屈を並べて来たが、なんのことはない、半夏生は良かったけどあまりに暑かったから、同じような暑さの中、またどこかへ出掛けるのは、すこし躊躇しちゃうな。余程のことじゃなければ。と言うだけのこと。