初詣に行きおみくじを引いたら大吉が出たが、よく読んでみたら、一歩間違うと大凶に転ずる、と書いてあった。そんな危険をはらむような大吉なのだとしたら、返上して吉あたりでつつましくしていたい。
10000円以下で購入できる50mmのレンズを付けて、絞りをF2.2から3.5くらいの開き目の絞り優先にして、それなのにこんな風な比較的広いとりとめのない範囲をスナップする。これは一般的にはそんな撮り方はせずに、もっと絞って広い被写界深度て捕らえるべき風景なのだろうな。しかもそんな絞りの設定で、この写真よりももう少し距離が近い通行人を含む街角をノーファインダー撮影(この写真はちゃんとファインダーをのぞいたけれど)することもある。AFポイントが中央一点だと抜ける確率が高いから、多点を選ぶが、今度は手前の方にある誰かのバッグのコントラストの高い金具に合ったりするので、被写界深度を浅くしつつノーファインダー撮影をすると言うのは、圧倒的に失敗する確率が高い。50mmは感覚的には中望遠とも言えるからノーファインダーでラフにカメラを向けて撮っても、一応は主被写体だと思った人やら物やらが欠けたり、枠外になったりすることも多発するし。それでも、確率がものすごく低くても、ときどきあっと驚くような変な写真が残っていることがある。前にもこのブログに書いたけど、そういう偶然任せのようなものを作為とか創造とか創作でも、そう言う行為と思ってよいのかな?とも思うが、確率の低さを知った上で、それを補うほどに枚数を撮り、常識的でない絞り値を故意に設定をしているのだから、仕掛けを尽くして結果を待っている、この感じは少し釣りのようなところもあるかもしれない。
もっともそうやってたまに撮れる面白い写真が私だけに面白くて、他の誰も面白くない、となるとこれは自己満足に過ぎない、ある視点からは「虚しい」行為かもしれないが、その視点でなければ充分に楽しい行為ともなる。