1995年のドリームランド

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 2002年にに閉園になった横浜ドリームランドには、子供が幼稚園~小学校低学年の頃によく行きました。これはたぶんだけど1995年頃、ドリームランドで撮った写真。

 写真は富士フイルムのカラーポジで撮り一コマ一コマ、マウントされている。いわゆるスライドってやつです。タブレットにホワイト・スクリーンという無料アプリをダウンロードしてタブレットライトボックスにし、しかしよく見るとタブレットの液晶の「画素」が見えてしまう(写ってしまう)ので、CDの透明アクリルケースでタブレットの表面から少し浮かせたところにこのマウントされた写真を置くことで画素が写るのを回避し、APS-Cサイズセンサーのミラーレスカメラに28mmのマクロレンズを装着して撮影した。マクロレンズと言えば90-100mm程度の焦点距離のレンズを使って花や虫を撮るのが定番で、それより短い焦点距離マクロレンズはワーキングディスタンスが近くなり、カメラとレンズの影も入りやすくなるから、小型と引き換えにちょっと扱いずらい、と言う「説」もある。しかし、このフイルムを接写すると言う行為においては、このレンズは最強ですね。下から発光しているから部屋を暗くしておけば、影など関係ない。絞り値をちょっと絞って深度を稼いで、写す写真の駒が歪んで平行四辺形になっていないかを見極めれば、結果画面全体にわたって等距離になり片側だけが深度外になることも注意すればない。AFも多点にしておけば、ピントがあったお知らせを画面全体にわたって出してくれるからそれでも「傾いていない」ことがなんとなくは確認できる。懸念は手振れしないシャッター速度にするためにはISO感度をかなり上げなければならない点でこれはISO2500にしています。まぁ最近のデジカメであれば、私は2500はぜんぜんOKです。デスクワークですから肘をテーブルに固定することもできるし、カメラをしっかり動かさずに構えることもまぁまぁできるので三脚すら使っていないです。と言う感じでスライドの接写をどんどんできるから今日は1000枚ほど撮った。でもまだこの3倍か4倍ある。

 ドリームランドの一番奥の方だったと思うけれど、こういう写真を撮った90年代当時ですらすでにレトロだったゲーム機がずらりと並んでいる建物があった。野球ゲームとかボーリングゲームとかサファリゲーム。小さな射的場もあったかも。それからピンボールマシンも何台か並んでいた。村上春樹の「1973年のピンボール」のクライマックス場面、探し当てていたピンボール台が収集家の倉庫に、まるで寒い収容所に入れられた囚人のようにピンボールにとっての自由(誰かの挑戦を受けてゲームをすること)を奪われてしかし廃棄もされずに置かれている。そのピンボールの「彼女」に再会する場面を頭の片隅に浮かべつつ、子供を遊ばせる目的と同時に、ゲーム機の写真を撮りに、ドリームランドに行っていた。とはいえせいぜい4回くらいの話ですけどね。これは見ての通り野球ゲームです。閉園のときにあのゲームセンターにあったレトロゲーム機はどこに行ったのだろう。