富士

f:id:misaki-taku:20210306195311j:plain

日曜日に行った葉山の浜辺から相模湾の向こうに富士山を遠望。もっと霞んでいたので少しコントラストを上げています。私が育った神奈川県平塚市でもいま住んでいる茅ケ崎市でも富士山は遠望できる。周りにどういう建物があるかによって、富士山は大きく見えたり小さく見えたりする。満月と同じだ。だけど、そんなに近くはない。近くはないと感じるのは、例えば静岡県の三島とか富士市になにかの用事で行ったときに見える富士山の大きさと圧倒されるパワーがぜんぜん違うからだ。

ずるいけれど望遠レンズでのぞくとこうして見かけが大きくなった。

日曜、葉山からの帰りの道すがら、逗子の海岸でも材木座の海岸でも稲村ケ崎でも、大勢の人が、日が沈む景色を見に集まっていた。スマートフォンで写真を撮ったり、撮ることはせずに眺めたりしている。そこには小さいが、唯一無二の象徴の山である富士山のシルエットも見えていた。

未知との遭遇っていう映画でUFOを一目見ようと夜の山に集まって空を見ている人たちがいる場面の印象が残っている。あるいは、観光客ではない地元の住民たちが三々五々、自宅の近くで五山の送り火が見える場所に普段着のまま出てきて、それを見てままたすぐ帰っていく、あまりはしゃいだり話したりせず、暮らしのなかにそれがある京都の人々のことを(いちどそういうところで送り火を見ることがあったので)思い出した。そんな感じで、夕焼けに集まる人々だった。いや、なかには観光客も大勢いたのだろうけれど。いやいや、観光客だろうが地元の人々だろうが、はしゃいだり話したりする気分ではなく、なにかシンと自分の中に向き合うように、場がそう働きかけるのかもしれない。

という夕焼けの富士山のシルエットではないですが、富士山の写真でした。