午前、歯科に行き、歯周ポケットの奥深くまで化石のように固く歯にくっついてしまっている歯石を、歯茎に麻酔注射を打ったうえで、下の歯列の中央から右奥までを除去してもらう。診療台に横になり見上げると、天井に222ナノ波長の紫外線を出す滅菌ライトが埋め込まれている。歯科衛生士と歯科医は、歯石除去処理が結構ハードなことを、私に謝るんだけど、すなわち「ごめんなさいね、もうちょっとの我慢です、痛かったら左手を上げてくださいね、血が出ていてすいませんね」等々、いや、何年もの間、歯石除去をやってこなかった私が原因なので、そう謝らないでください、と言いたくなる。
今日は暖かい。自家用車に示される外の温度は24℃になっていた。西風が強かった。新緑の大木にも西風が吹き付けて、枝がごおごおと鳴る。その音のあいまにシジュウカラやジョウビタキの声が高らかに聞こえる。五月は(まだ四月か)いい季節だ。
風で揺れる木を撮っても、瞬間を固定した写真では、その場で見ているほどに風が写らず残念に思うことが多い。この写真だって、木が揺れて動いていたその感じが半分か三分の一かしか伝わらないな。と、毎年毎年、同じような歯がゆい思いをするのだった。
連休は天気の良い日が少ないらしい予報。今日は一日快晴だけれど。明日はせいぜい午前が晴れるかどうか。あと晴れそうなのは5月4日だけらしい。
丘に登り、相模平野を見渡す。遠くは霞んでいる。新幹線はいつも通り一本の白い直線の針のようになって進んでいく。ここまで走行音は聞こえない。ちょっと流星のようだった。