冠雪した富士

 寒い日。小雨模様の火曜日。在宅勤務をしている自室も寒く、たとえば上は、Tシャツの上に長袖の綿シャツを着て、ウールのUネックセーターを着たうえに、それでも寒いからユニクロのウルトラライトダウンベストを着ていました。でも最高気温を見ると、まだまだ真冬よりはずいぶん高いようで、やはりこれは急に寒くなり「慣れてない」ことで余計に寒いのだろうか。午後の4時頃に、マンション一階の郵便ポストまで行き、通販で買ったアークティック・モンキーズの新しいCD(ジャケ写がいいですね)を取りに行くときに、西を見たら、そのときだけ雲が切れただのろうか、ずいぶん麓まで真っ白く雪に覆われている富士山が見えた。不意にすごい景色に出会って、ちょっと驚き、1インチセンサーの高倍ズームレンズが付いているコンデジを持ち出し、マンションの上階の誰かのお宅の玄関ドア先に行き、ささっと写真を撮った。ひとつきくらい前でしょうか、夕暮れ時の同じ場所から撮った富士山の写真をこのブログに載せた。そのときにも文章に書いたけれど、ここからカメラを右に動かすと手間のマンションが画面に掛かってくる。この雪は昨日と今日で一気に下の方まで覆ったのだろう。たぶんまた晴天が数日続くと、少し溶けて、白い範囲は狭くなるのだろう。撮って来た写真をしげしげと見ると、富士山の表面もずいぶんと皺だらけだなあ、ということに気付く。すると、井の頭公園小田原城址公園で生を全うした象たちの晩年の皮膚を思い出した。時の流れを感じるようでとても美しいなと思えた。夕方のテレビのニュースで富士山に新たに登山鉄道を施設する計画があると報道されていて、ちょうどこの写真を撮ったあとだったので偶然に驚いた。茅ケ崎市から富士山は60kmくらい離れている。