TRAVIS LINE 途中報告


 個展「TRAVIS LINE」前半が過ぎました。10日(日)は休廊です。11日(月)から16日まで続きますので、是非お越し下さい。

 4/9(土)は午前は雨降り。午前中にかかりつけの医院に行き、高血圧の様子を見てもらい薬をもらう。それから、ギャラリーへ。

 震災の前に準備していた写真の並び方どおりに掛けています。実は搬入の直後には、震災前にその写真の選択と順番によって自分自身が受けていた(あるいは、狙っていた)感じと、震災の後に実際に掛けてみた感じに大差があるように感じていました。搬入を手伝ってくださったTイトウさんや亞林さんから、サラサラと流れ去るようなはかなさみたいなことを写真から感じるというようなことをお聞きしたし、自分自身もそういう感じを受けていて、その「感じ」は狙ったものと全く違うので、ちょっと呆然としていました。もうちょっと華やかとか爽やかとかそういう風なことも考えていたのです。
 それが一週間くらい経って、お客様といろんなお話をして、会場に人の温もりみたいなことが残っていくとそれに伴って写真の見え方がだんだん最初の選択のときに戻っていくような感じを受けています。

 本写真展にはテーマとかコンセプトがありません、もしくは敢えて上げれば
「テーマがないのがテーマ」
ということで、一枚一枚の写真を「テーマ」や「枠」でくくらずなるべく直感的に選んで並べてみて、それでもそれらの写真は岬たくという個人が撮ったり選んだりしていることにより、そこにはどうしようもない共通項が現れてしまうに違いない、それを展示しているというようなことなのだと、半分終わって自分でそう理解しています。
 昨日、来週から埼玉で個展を開催するという写真家の方がいらっしゃって、そういう風に展示を試みると大抵はブツ切れになるのだけど、この展示はそうではなくて共通の何かがほどよく写真と写真をつないでいますね、みたいなことをおっしゃってくださり、大変に嬉しく思いました。

 会場では五枚組みポストカード(売上は全額義援金にいたします)と写真集ニセアカシアを販売しています。既に、お買い上げいただいた皆様、どうもありがとうございます。