七年前


 一日だったか二日だったかの夜に何気なくテレビを付けたらETV特集で 『東京という夢/YASUJIと杉浦日向子』という番組をやっていて、後半の三分の一くらいを見た。再放送がないかと調べたら、12月9日(日)午前0時50分 より再放送があるのでさっき録画予約をした。http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2012/1202.html
はかなさと切々とした感じと、淡さとあきらめに似た感じと、そういう雰囲気が漂っていたと思う。杉浦日向子という方がいちじき荒俣さんの奥さんで、若くして亡くなったことだけは知っていたが、作品は全く知らなかった。ちょっとだけ70年代の香りがするようだった。
 最近はバラエティ番組×お笑いタレントばかりで、すっかりテレビを見なくなったが、たまーに面白いと思える番組がなくはないですね。同じEテレでその前の週にやっていたウォッチA「地名探索/古の声が響く」というNHK秋田放送局が作った番組も面白かった。

 懐かしいと言う感情は、過去と記憶の積み重ねの先に生成される感情だから、それは実は相当に強固なものなのだろうということを最近ときどき考えています。

 写真は八年前の秋に須田一政写真塾に入って、七年前の春に開催された最初のグループ展で、なぜ先生がこの写真を選んだのか?自分ではまったく腑に落ちないまま「しぶしぶ」先生のセレクトに従って展示した写真の一枚。いま見ると、ちょっといいじゃない、って我ながら思う。映像を理屈のレベルよりもっと原初的な、瞬間の反射神経的で選ぶ、テキスト(解説)を添えないところで選ぶ、ということを教えてもらってきたと思う。

 須田一政トークショー、今度の土曜日新宿御苑前のプレイスMであります。まだ受け付けていますね。詳細はプレイスMのHPで。私はさっき申し込んだ。