1984年の根室、たぶん

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古いネガを見直し始めました。LEDのライトフレームの上にネガを置いて、マクロレンズをつけたデジカメで、乱暴にも手持ちで撮って、フォトショップで反転するとちゃんと写真(のように)になりました。1984年。晴海埠頭だったかな、そこからフェリーに乗って釧路へ。250ccの単車で行ったんだよな。私が250ccで写真の向かって左のN君が750ccで、向かって右のI君はもう一人のT君と自家用車。自家用車と単車のツーリング旅行だった・・・はずだが、いや違うかな。I君も単車だったかもしれない。それで釧路から根室まで移動して昼ご飯を食べたのだと思うが、ほとんどなにも覚えてないです。写真から推理しているだけで、そうそうこんな店だったなぁ、とか、なになにを食べたよなぁ、とか、なにも覚えてない。

さて、本日は朝の8:45に家を自家用車で出発して世田谷美術館まで奈良原一高写真展「スペイン約束の旅」を見に行った。わずか40分~50分で到着する。開館前に着いたのでしばらく車のなかで時間をやり過ごす。今日は雨。冷たい雨。

写真展、すごいエネルギー、写真からこちらに伝わってくるエネルギーに圧倒される。写真家は例えばスペインの祭りを撮っているが、祭りの記録(ルポ)として撮られた写真と、この奈良原さんの写真との差はどこにあるのだろう。一枚見ていただけでは分からない。手持ちで祭りの人々と一体になりながら、夢中でシャッターを切っていく、という行為は多くカメラマンだってそうやって撮っただろう。それなのに伝わってくる熱量がぜんぜん違う。すごいぞ!と思った気持ちが、すごいぞ!とそのまんま伝わってくるような。ずっと鳥肌が立っているような写真展は久しぶりだった。今日が最終日、行っておいてよかった。