波止場

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 横浜駅から山下公園まで15分くらいだろうか、シーバスという船が行ったり来たりしていて、最近は乗ってないなぁ、短い船旅でも、水に近いのはちょっと自然を感じて良いものだ。

 さて、今日の午後は会社で補助金を出してくれるがん検診に行ってきた。どこを検査するかはたくさんの契約医療機関のリストとそれぞれの医療機関に設定してあるコースから選べる。今年ははじめて脳ドックにしてみる。それに自腹で頸部エコーと心臓エコーを追加した。頸部エコーでは首全体に例の検査用のぬるぬるしたオイルを塗られて、そこにハンディのエコー装置のヘッド部が当てられて検査技師の方が手動でそれを滑らせながら、記録をしていく。10分か15分くらい、ずっと首のあたりをくねくねとヘッド部が当たりつつ右左に滑ってうごくので、最初はちょっと緊張し、緊張すると唾を飲みたくなり、でも検査部位が動くのは良くないのではないかなどと思い、我慢すると余計に唾を飲みたくなり・・・となったが、一回か二回か唾を飲んで、そのたびにリラックスしていったら、最後には首にくねくねヘッド部を当てられているにもかかわらずうたたねをしていた。心臓エコーは横臥して手の位置も決められて、ちょっと不安定だったので眠ることはなくむしろ肩や上腕が筋肉痛になりそうだった。最後は頭部のMRIで、騒音がうるさいからと遮音ヘッドホンを掛けてから横になる。それでもガーガーとかウィーンとかゴンゴンゴンというけっこう大きな音がする。なのにこれはもうすっかり眠ってしまっていた。検査結果は後日郵送で送られてくるそうだ。

 検査のあいまに東日本大震災の発生時刻になり、病院の待合の長いすに座っているときで、茅ケ崎市の放送が黙とうを促しているのが微かに聞こえた。一分間目を閉じた。

 茅ヶ崎駅ビルの某洋菓子店でホワイトデイのために必要数のあれこれを買う。私の前に買っている50歳くらいの女性が、さんざん悩み、やっと決めて、プレゼント包装を指示し、現金払いのその現金を取り出すのに端数の硬貨を揃えたいのかひどく時間を掛け、そのくせ15:02発の電車に乗りたいから間に合うように早くしてくれ、と言っている。自分の時計をのぞき見たら14:58で、いま即刻ホームに向かってもぎりぎりだろう。いまどきこんな偉そうにというか「いばってる」おばさん、いるんだぁ、と思ったり。なんかもっと有意義で面白くてためになるようなことがないものかね?

 夜になりNHK美の壺スペシャルは「庭」で、昭和の作庭家、重森三玲の肉声が流れる場面があった。思いのほか高く力のある声で「永遠のモダン」であればずっと残るものになれる、というようなことを言っている。おお、そうか!と感心する。東福寺やその塔頭の光明院やふんだ院、それこそ重森三玲庭園美術館(もと自邸?)に庭を見物に行ったことは何度もあるが、番組で紹介された岸和田城には行ったことがない。にわかに庭を見にどこかへ旅に出るなんてことをしたくなる。